片足で10秒間立てない人は、その後7年間で死亡リスクが84%も高まる? 海外の研究で明らかに
心身の健康を高める低負荷運動として知られるヨガ。そしてあるポーズが示すのは、体の柔軟性だけではないかもしれない。最新の研究によると、片足でどれだけ長く立っていられるかが、自分の健康状態や老化の進行具合を知る重要な指標になるとのこと。 【動画】バランスを保つためのトレーニング4選。 ※この記事はPreventionの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。
クリニックが行った身体能力テスト
『PLOS One』誌に掲載されたメイヨークリニックの小規模な研究では、50歳以上の健康で自立した成人40人(半数が65歳未満、残りの半数は65歳以上)を対象に行われており、研究者たちは、年齢による衰えや性別による違いを見極めるため、テストを実施したという。 メイヨークリニックによると、テストを実施した結果、研究者たちは、「片足で立ったままバランスを維持できる時間が、年齢とともに最も減少する」ことを発見。つまり、年齢が上がるにつれ、効き足か軸足で立っていられる時間が大幅に短くなっていくのだという。そしてこの減少は、歩行や筋力の低下よりも大きいことが分かった。
片足で立っていられる時間が年齢とともに減っていく?
具体的には、片足で立っていられる時間が、軸足では1年ごとに2.2秒ずつ減少し、利き足では1年ごとに1.7秒ずつ減少することを明らかにしている。さらに研究者たちは、これらの結果が性別に関係なくすべての人に当てはまることも指摘した。
結論
この研究は、バランス感覚が年齢を測る指標として活用できることを示しているが、これを示した初の研究ではない。2022年6月に発表された別の研究では、バランスを保つ能力と長寿が関連していることが明らかになった。片足で10秒間立つテストに失敗した人は、その後7年間で死亡リスクが84%も高まることが示されている。 良いニュースは、バランスを保つためのトレーニングでこれらを予防できること。「例えば、片足で立つことで、筋肉と前庭系の反応を調整し、正しいバランスを保つ力を鍛え養うことができます。片足で30秒間立てるなら、あなたはとても良好な状態です」と話す米メイヨー・クリニック動作分析研究所所長、カウフマン博士。 「使わなければ失いますが、使えば維持できるのです。片足立ちは、特別な器具も必要ないため、毎日行うことができる簡単なトレーニングですよ」