「成長を見せ続けるタレントでありたい」りゅうちぇる流・世間の声との向き合い方
「朝は子どもとお散歩に行って、ご飯をあげてお昼寝させてからきました」 そう話すのは、タレントのりゅうちぇるだ。この日は、14時からの取材。それまで、我が子との時間を過ごしていたという。 2015年、恋人のぺことともに、瞬く間にお茶の間の人気者となったりゅうちぇる。16年の年末にぺこと結婚し、18年には一児の父に。自分のイメージを「強要」されるのが一番嫌だと語るが、「おバカタレント」のイメージは今も抜けず、SNSで傷つくようなことを言われることも少なくない。世間から投げつけられる根も葉もない言葉に、りゅうちぇるはどう向き合っているのか。(取材・文=栗本千尋/Yahoo!ニュース 特集編集部)
世間の声は“受け止める”けれど、“気にしない”
21歳で、最愛の人・ぺこと結婚したりゅうちぇる。若くして結婚することに対し、「早すぎるのではないか」との批判もあった。その声に対し、当時彼は何を思っていたのだろうか。 「自分の感覚や経験でそういうふうに言ってくださるんだろうなーとは思うんですけど、みんな違う人生を生きていますよね。だから、そこまで気にしなかったです」 軸にあるのは、自分と他人は別の人間であるということ。同じような境遇でも、得る経験は決して同じではないはずだ。それなのに、一方的に価値観を押しつけられてしまうことがある。 結婚することについては、一番近い存在である家族や事務所からの後押しがあったことが何より大きかった。 「世間の声と、自分たちのことを本当にわかってくれてる人たち、誰の声が勝つかって言ったら、やっぱり信頼してる人じゃないですか」 ティーンを中心とした若者に支持されてきたりゅうちぇるだが、子どもが生まれてから、ファン層は広がった。彼自身、価値観が大きく変わったことはないが、心がけていることがあるという。 「インスタ(Instagram)のフォロワーのデータを見ると、年齢層が上がっていて。SNSに書く言葉を少し丁寧にしたり、発言するときに気をつけることはあります。自分のせいで子どもが後ろ指をさされないように」 「おバカタレント」「若者の代表」「ニューノーマル」と、りゅうちぇるにはさまざまなイメージがついて回る。ときには「こんなりゅうちぇるはイメージと違う」と、勝手に絶望されることもある。 ただ、りゅうちぇるには芸能人としてのこんな覚悟があるという。 「傷つくようなことを言われることはあるけれど、ただでさえ大人になると、注意もされなくなってくる。芸能のお仕事をさせていただくと、チヤホヤされる部分もあるんですよ。そんな中でいろんな声をいただけて、成長させてもらえている。そういう仕事って、なかなかないと思うんですよね」 SNSで届く声にはすべて目を通す。それでもブレずに自分らしさを貫けているのは、ずばり「気にしたことがない」から。 「“ちゃんとその声を聞く”ことと“気にする”ことって全く別物だと思ってて。子育てに対して『こうしたほうがいいよ』ってコメントもいただくんですけど、いろんな意見に振り回されてブレブレの親だと、リンク(長男)がかわいそうだし。ひとつひとつの声を気にしはじめると仕事も取捨選択してしまって、チャンスを捨てることもあるかもしれない。だからやっぱり自分を信じて、可能性にチャレンジしたいんです」