お札は「諭吉」に慣れているし、新札に変わる理由が分かりません。ずっと「旧札」を使いたいのですが、使用期限などはありますか?
数年前に500円硬貨が新しくなりましたが、2024年には一万円札、五千円札、千円札が改刷されます。今までの紙幣に慣れている人も多く、中には「なぜ変わるのだろう」、「今のままがいい」と思う人もいるかもしれません。 本記事では新札に変わる理由や、今使用している紙幣はいつまで使えるのかなどについて解説します。 ▼実家の物置で「鳳凰」の描かれた100円玉を発見! 昔のお金は今も使える? 高く売れる場合もあるの?
新札はなにがどう変わるのか
2024年7月3日に、一万円札、五千円札、千円札が改刷されます。私たちが認識しやすい変更点としては、主に次の2点です。 1.紙幣の肖像が変わる 2.額面表示が変わる まず紙幣の肖像ですが、一万円札は現在の福沢諭吉から「渋沢栄一」に、五千円札は樋口一葉から「津田梅子」に、千円札は野口英世から「北里柴三郎」に変更されます。 続いて額面表示ですが、さまざまな年齢の人や外国人にも読みやすいよう、算用数字を漢数字よりも大きくして目立たせるようにしています。また、目の不自由な人にも分かりやすいよう識別マーク等にも工夫がされています。
新札に変わる理由
新札に変わる理由は基本的には偽造防止対策の強化のためです。 財務省によると、万が一偽造されたお金が広く出回ると、お金の信用性が低くなったり、被害を受けてしまう人が出る可能性があるとされています。そのようなことを防ぐために、これまでも改刷はされてきており、今回も2004年以来20年ぶりに改刷が実施されることとなりました。 具体的には、従来から使用されている偽造防止技術に加え、高精細すき入れや3Dホログラムといった技術が新たに採用されています。 ちなみに、2021年11月から発行されている新500円硬貨についても、それまでと異なる新たな偽造防止技術が導入されています。
新札に変わった後、今持っている紙幣はいつまで使える?
「2024年7月から新札に切り替わるなら、今手元にある紙幣は早く使わないと」と思う人もいるかもしれません。しかし、新札が発行された後も、今使っている旧札は使用できます。また、旧札の使用期限は設けられていませんので、基本的にはずっと使えます。 とは言え、だんだんと旧札の流通量が減り、新札の流通量が増えていくので、ずっと旧札だけを使い続けることは難しいでしょう。 ちなみに、日本銀行のホームページにて、現在発行されていないが有効な紙幣や硬貨を確認することが可能です。例えば、1958年10月1日に発行停止となった1円券も使用できます。 もっとも、旧1円券を出されるとお店の人は困惑してしまうでしょうし、この券も使用するときには1円にしかならないので、少しもったいないかもしれません。