四十住さくらの2連覇なるか。金メダル候補が粒揃いの「パリ2024オリンピック」スケートボード・女子パーク種目の見どころ
ここまでは優勝候補と日本人選手たちについて触れてきたが、その牙城を崩す可能性のある選手たちを紹介したい。 まず取り上げたいのはスペインのナイア・ラソ(世界ランキング13位)だ。昨年から急激に頭角を現した彼女は今年の「WST Dubai」では優勝を果たすなど結果も伴って優勝候補たちの牙城を揺るがす存在となっている。OQS上海大会では大会直前練習中に鎖骨を骨折するなど不運に見舞われ、一時はオリンピック出場権獲得も危ぶまれたがなんとか今大会への切符を掴んだ。今回注目なのは「バックサイド540」や「フェイキーバックサイド360」など回転系のトリックのバリエーションだが怪我がどこまで回復しているのかも気になるところ。復調していれば確実に金メダル争いに食い込んでくることだろう。
そして最後に触れたいのはスケートボード大国の一角であり世界ランキング11位までに3名を輩出したブラジルだ。まずは世界ランキング6位で今大会の出場を決めたライカ・ベンチュラ。彼女は2023年の「WST San Juan」で3位入賞すると、その後の世界選手権では4位とその実力を発揮してきた。OQSでは思うような結果を出せていなかったが、今大会でも上位に入ってくることが予想される。 そんなベンチュラに続いて上位にランクインして今大会を迎えるのが、ドーラ・ヴァレーラ(世界ランキング9位)とイサドラ・パチェコ(世界ランキング11位)だ。二人ともブラジル国内のSTUシリーズでは数々の大会で優勝や準優勝を果たし、ワールドカップでもコンスタントに決勝進出することで強さを示している。今大会でもブラジル選手たちのライディングに注目だ。 ストリート種目の方では堀米雄斗がオリンピック2連覇を達成したことで、前回王者として出場する四十住さくらへの期待は多く集まっていることだろう。だが今大会には優勝候補が複数名おり誰が優勝してもおかしくないことからその道のりは非常に厳しいものになることは間違いない。パリの地で生まれるオリンピックチャンピオン誕生の瞬間に刮目せよ。 Text by CURRENT
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