待望の歌詞は自筆のファクスで届いた。送り主は谷川俊太郎さん「生徒が心を込めて歌える詞を目指します」 楠隼中高・校歌誕生の裏側
鹿児島県肝付町の楠隼中高一貫教育校の校歌は豪華な顔ぶれが並ぶ。歌詞は先日亡くなった詩人の谷川俊太郎さん、作曲はNHK交響楽団正指揮者の下野竜也さん。 【写真】〈関連〉谷川俊太郎さんが作詞した楠隼中高の校歌の歌詞を見る
「楠が拡がる空へ 隼が羽ばたく彼方」で始まる詞は「志す宇宙は無限」と壮大なスケールで紡がれる。「時代の圧力に負けずに自分にひそむいのちのパワーを信じて生きて」とのメッセージが込められている。 全国に数々の校歌を残した谷川さんは生前、その発想法について、本紙記者に「生徒たちが楽しく、心を込めて歌える歌詞を書くことを目指す。これは思いではなく、技術が問題ですね」と答えている。 作詞を依頼したのは、初代校長を務めた池田学園池田中・高副校長の山崎巧さん(63)。谷川さんのファンだった山崎さんが粘り強く交渉し、実現にこぎ着けた。待ちに待った詞は自筆のファクスで届けられた。
南日本新聞 | 鹿児島