「業務に滞りが出てくる場面もあるかも」来月、マイナ保険証本格化 医療機関に不安の声
12月2日、健康保険証の新規発行が終了し、マイナ保険証に一本化されます。 薬の処方歴のスムーズな確認などメリットがある一方、本格導入に医療現場から不安の声も出ています。 【写真を見る】「業務に滞りが出てくる場面もあるかも」来月、マイナ保険証本格化 医療機関に不安の声 マイナ保険証を利用したことがあるのか、街の人に聞いてみました。 街の人: 「最近した。これ(薬)を使っているとか言わなくても そのことを考慮しての扱いにしてくれるので便利」 「(マイナ保険証で)何度か受付したけれど面倒くさい。前の方が良い」 「全然利用していない。便利なものはそれと裏腹にデジタルになるとそれの悪い部分、怖い部分もいっぱいある」 健康保険証とマイナンバーカードを一本化する「マイナ保険証」の本格利用まであとわずか。 今年10月時点のマイナ保険証の利用率は全国で15.67%にとどまっています。 雨宮恭太記者: 「マイナ保険証を利用することでメリットがある一方、懸念されることもあります」 1日およそ70人の患者を診察している甲府市下飯田のおさだクリニックです。 今年度、マイナ保険証の受付機械を導入しました。 おさだクリニック 長田高典院長: 「当院でも10月は10%弱くらい(がマイナ保険証を利用)」 マイナ保険証の利用は、過去の処方薬や特定検診などの情報共有や、高額療養費制度の利用手続きがスムーズになるなどメリットがあります。 しかし、こちらのクリニックでは、利用者の7割近くにカードの情報が正しく読み取れないなどトラブルが相次いでいて、12月からの本格的な移行に不安を抱えています。 長田院長: 「使い方を指導したりとか一人は問題があれば患者さん対応という役割を作ろうかと。マイナ保険証を使われる方が増えてくると業務に滞りが出てくる場面もあるかもしれない」 マイナ保険証の本格導入で今後、利用者は増加する可能性がありますが、医療現場への負担が生じない運用も求められています。
テレビ山梨