【若者のメンタル】新生活×春バテで疲れた心「五感を活用」でパワー回復
■青年期の戸惑いや不安とどう向き合う?五感フル活用で今に集中する「マインドフルネス」
さらに、鳥井相談員がすすめるのは「今に目を向ける」ということです。 過去のことを悔やんだり、予測できない未来のことを想像したりすると、余計な焦りや不安が大きくなってしまう可能性があります。そんなとき、「今、自分が感じていることは何か」「今ここにあるものは何か」を確かめることで、焦りや不安をやわらげることができるのです。 このようにして気持ちを落ち着かせるプロセスを、「マインドフルネス」といいます。 マインドフルネスを実践するときに大切にしたいのは、“感覚”です。 臨床心理士・鳥井いおり相談員 「ものの考え方や信念はそんなに瞬間的には変わらないんです。それよりも、その時の感情や気持ちの方が変化しやすい部分でもあります。なので『今の“感覚”』というところが、瞬間的にその人が感じていることに一番近いです」
もし、何となく不安、とかちょっと疲れているなと感じたら、頭で考えるより、マインドフルネス、つまり「今の“感覚”」に注目してみましょう。特別なことではなく、日常生活の中でできることがあります。 鳥井相談員によると、 ●食事をいつもより味わう ●季節の花や空を眺める ●風の強さを感じる など、意識的に五感(見る、聴く、においをかぐ、味わう、触れる)を使うのが効果的だということです。 臨床心理士・鳥井いおり相談員 「日頃はあまり気にすることのない感覚を大切に、五感をフル活用させてみましょう。こうした体験を積み重ねることで、『自分らしさのパワー』を少しずつためて、健康を守りながら、活力を取り戻していくのはいかがでしょう」 日頃から、ふとしたときに空を眺めたり、風を感じたりして、「今の“感覚”」に目を向けてみるのもいいかもしれません。そうした中で、何となくいつもと感じ方が違う、普段よりも調子が良くないと感じることがあれば、決して無理せず、心地よいペースを大切にしましょう。 ルーティーンや頑張ろうと決めたことがあっても、無理に守らなくていいのです。