【元横綱・曙さん死去】“記憶障害に苦しむ”中で口にした「リング」への思い…大切にしてきた“家族”
大切にしてきた“家族”の存在
そんな 曙さんが、現役時代からとりわけ大切にしてきたのが、“家族”です。 引退後の2004年には、「日本のナイス・カップル大賞」でナイス・カップル大賞に選出。その際、夫婦仲がいい秘訣について話していました。 ――仲がいい秘訣は? 曙: 相手のことを気にせずに自分勝手にやること。 ――プロポーズの言葉は? 曙: まぁ、しょうがないから結婚するか。そういうような申し込みじゃないですかね。 ――奥さまはプロポーズ覚えている? 妻・麗子さん: はい、覚えています。「残りの人生を僕と一緒に過ごしませんかって」。 曙: 言うわけがないよ~。 妻・麗子さん: 言ってます~。 この時も照れ臭そうにするなど、人前では、素直に想いを語ることが少なかったという曙さん。しかし、引退直後に綴った著書の中では、子どもたちに対する率直な想いをこう明かしています。 「引退後、家族と一緒に過ごす時間が持てるようになったのが、私にとって何よりも嬉しいことでした。僕とクリス(妻)の子どもとして生まれてきてくれてありがとう」 曙 太郎著「横綱」(新潮社)より そして、妻・麗子さんに向けては…。 「何事もすべて自分で決めないと気が済まない、我がままで気難しく、自己中心的な私とともに、毎日、苦労に耐えてよく頑張ってくれた。 君を幸せにすること。それは綱を守ることと同じくらい、私にとって重たい意味を持っています。そのことをまず、君にわかってほしい。私は十三年の土俵人生を、こうして無事に終えることができました。ほんとうにありがとう」 曙 太郎著「横綱」(新潮社)より 家族に看取られて最期の時を迎えたという曙さん。 現役中も、そして引退後も家族と周囲への心配りを忘れない、大横綱としての姿がありました。 (『めざまし8』 2024年4月12日放送より)
めざまし8