《着手金100万円、試験前に1000万円》慶応幼稚舎に2人の子供を入学させた父親の懺悔告白 “合格請負人”を通じて現役教員らに買収工作
「慶應出身ではない妻は、慶應ブランドに強い憧れがあり、何としても子供を幼稚舎に通わせたいと願っていました。私も大学は慶應だったので悪い話ではないと思い、“お金を払って幼稚舎に入れるのなら、やってみようか”という気持ちになりました」 「X医師のサポートを受けたい」との意向を伝えると、知人を通じ、X医師からのこんなメッセージが届いた。 《とりあえず着手金100万円。夏過ぎに200万円。試験前に1000万円お願いします》 その後、AさんはX医師と直接会い、「特別な入学ルート」の詳細を教わった。 「受験生は試験時間ごとに2グループに分けられます。それぞれ20人ずつ計40人の現役教員が行動観察、体操、絵画・工作の科目ごとに採点するそうで、そのうちX医師は15人の教員を“買収している”とのことでした。 ただ、採点する教員のグループ分けはランダムなので、もしX医師の息がかかっていない教員が採点することになってしまったり、より強力なコネクションを持つライバルがいたりした場合、そこは『不運だと諦めて実力で頑張ってくれ』と言われました」 具体的な買収金額についても提示されたという。 「まず着手金が100万円。それから15人の現役教員1人あたり50万円ずつの750万円に加えて、買収工作に用いる飲食代などが250万円、X医師への謝礼が200万円とのことでした。それとは別に、私の場合は“下の子もよろしくお願いします”という意味で、上の子の合格後に300万円を渡しました。もちろん、すべて現金の手渡しです。X医師と面会する際の手土産購入費や“お車代”なども合わせると総額で2000万円ほどです。 お金はすべてX医師に渡しており、先生がたに渡った金額がいくらなのかは把握していません。ただ、私の子供たちは実際に合格しており、買収工作の効果があったと感じています」 そんなX医師の入学スキームに深くかかわっていたのが、5年前に世間を騒がせたY教師だ。 「当時、幼稚舎の現役教員だったY先生は幼稚舎受験を控えた志願者の親にルール違反の個別指導を行い、1回5万円以上の金銭や、高級ワインなどを受け取っていました。実際、私たちもY先生とは食事を共にし、上の子はY先生の指導も受けています。2019年夏に『週刊文春』が“あおぞら闇教室”として一連の疑惑を写真付きで報じ、その後、Y先生は懲戒免職処分になったそうです。Y先生は買収される現役教員たちの仕切り役だと聞かされていました」(Aさん・以下同) (後編へ続く) ※女性セブン2024年11月14日号
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