阪神・藤川新監督は「目配り気配りができる選手だった」 城北中時代の恩師・上田修身さん「阪神監督として高知盛り上げて」
阪神の第36代監督に藤川氏の就任が決まった。現役時代は「JFK」の一角として05年のリーグ優勝に貢献。引退後の21年から球団本部付スペシャルアシスタントに就任し、球団運営など幅広く携わってきた。そんな藤川の素顔を紹介する。第4回は城北中時代の恩師・上田修身さん(62)。今夏で高知商の監督を退き、副部長に就任した恩師は藤川監督の就任を喜ぶとともに、地元・高知を盛り上げてほしいと願った。 ◇ ◇ 中学生の頃から球児は周囲に目配り、気配りができる選手でした。だからプロ野球界でもあれだけの成績を残せたのでしょう。新聞やネットニュースの記事で現役選手が「お世話になりました」とコメントしているのも目にしました。現役を引退してから4年、人間的にさらに成長したのだろうと感じています。 引退後、球児と会った時に「いずれ阪神の監督になるんじゃないか」というような話はしていました。球児本人は「今の仕事がおもしろい。まだ早いでしょう」と。ただ、いずれグラウンドに戻らないといけないという思いは持っていたはずです。今回、そのタイミングが訪れて、もう周りも許してくれなかったのでしょう。 監督就任の報道がちらほら出始めた時には、球児にラインを送っていたんです。ただ、既読にもならなくて(笑)。周囲からの連絡は完全にシャットアウトしていたのでしょう。就任会見の当日に「頑張れよ」とラインを送ったら、すぐに返信がありました。そういうところも球児らしいなあと感じました。 球児が「高知フィーバーを起こしたい」と言ってくれているのもうれしいですね。引退後も高知で野球教室や講演会を開いて、インスタグラムやSNSで発信してくれていました。球児の活動が地元の人たちに刺激を与えてくれていましたし、今度は阪神の監督として高知を大いに盛り上げてほしい。11月には安芸で秋季キャンプもありますし、私も激励に行こうと思っています。 私はこの夏で高知商の監督を退きました。これからゆっくりできるなあ思っていたタイミングでの監督就任ですから楽しみが増えました。球児には「先生は4月から無職になるから(笑)、試合を見に行くぞ」と伝えています。阪神の監督は大変だろうなあと想像しますが、以前から球児には野球界を引っ張る存在になってほしいと思っていました。今回の監督就任は喜ばしいことですし、球児らしく、頑張ってほしいですね。