スカボロー礁に中国が領海基線、フィリピン外務省が非難声明
【ハノイ=竹内駿平】フィリピン外務省は13日、中国政府が南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)に、領海設定の基準となる「領海基線」を定めたことについて、駐比中国大使を呼んで抗議した。同省はこの日、「基線はフィリピンの主権を侵害し、国際法に違反している」と中国を非難する声明を出した。 【地図】最近の南シナ海周辺を巡る主な軍事動向
フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領が8日、南シナ海で自国の海域と権限の及ぶ範囲を明確化する法律に署名したのに対し、中国政府は対抗する形で10日に基線の設定を発表していた。スカボロー礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあるが、領有権を主張する中国は一方的に基線を決定し、両国の応酬が激化している。