初陣森保ジャパン注目は若き海外組トリオ中島、南野、堂安が繰り出す自由度
もっとも、個々の成績は目を見張るものがある。セレッソ大阪から海外移籍して5シーズン目になる南野は、昨シーズンまでにリーグ戦で通算31ゴールをマーク。前FC東京の中島、前ガンバ大阪の堂安は移籍1年目でそれぞれ10ゴールと9ゴールをマークし、ともに期限付き移籍から完全移籍を勝ち取って2シーズン目に臨んでいる。 3人ともにドリブルが武器で、特に右利きの中島は左サイドから、左利きの堂安は右サイドからカットインしてシュートを放つスタイルを得意とする。いずれのシステムでもフォワードに入ると予想される30歳の小林悠(川崎フロンターレ)は、若くして海外へ飛び立った選手たちの一挙手一投足を間近で見ながら、「肝が座っているな」と驚かずにはいられなかった。 「みんな本当に自信を持っている、というのが最初に感じたことでした。僕が若いときはこれほどやれなかったと思うし、すごく感心したというか、世界でやっているだけあるな、と」 限られた時間だったが、紅白戦を含めて実戦形式の練習も行った。 そのなかでフォワードとして味方のパスを引き出す動きを繰り返す、いわば体に染みついたセオリーをあえて捨てたほうがいいという結論に達したと昨シーズンのJ1得点王は続ける。 「とにかく技術が高いし、局面も打開できる。そこで自分がちゃんとしたところで待っていればパスが来る、という印象ですね。ドリブルを仕掛ける選手のためにわざとスペースを空ける、変にフォローにいかずに勝負させたほうがチャンスになるといった特徴はつかめたので、自由にやっていいよ、と練習から言っています。若さゆえのエネルギッシュなところが彼らの魅力だと思うので」 ハリルジャパンの最後の活動となった今年3月のヨーロッパ遠征で初招集され、デビュー戦だったマリ代表戦で初ゴールをゲット。鮮烈な爪痕を残しながら西野ジャパンに選出されなかった中島は、森保ジャパンの「初代10番」を担って捲土重来を期す。 「みんなパスもできるし、自分でシュートを打つこともできる。楽しくプレーができると思う」