暗号資産の「ラグプル」とは【基礎知識】
ラグプルの見分け方と回避方法
ラグプルを見極め、回避するには、勤勉さと慎重さを組み合わせる必要がある。ここでは、どのように身を守ることができるかを説明しよう。 最後に、常に失っても大丈夫なお金だけを投資するようにすること。多くの暗号資産プロジェクトは実験的なものであり、アイデアの失敗によってチームがソフト・ラグプルをすることにつながる、つまり静かにプロジェクトのサポートを停止することもある。
最大規模のラグプル5件
暗号資産ラグプルは常に、業界の注目を集めるが、その中でもいくつかのものは業界に爪痕を残した。ここでは、暗号資産史上最大規模の暗号資産ラグプル5件を振り返ってみよう。
OneCoin
OneCoinは、金融業界に革命をもたらす新しいデジタル通貨として宣伝された暗号資産ベースのポンジスキームだった。 このスキームはルジャ・イグナトワ(Ruja Ignatova)によって企てられ、OneCoinは専門家チームによって支えられており、ディストリビューターの膨大なネットワークを持っているとされていた。 しかし、OneCoinが実際に何かに裏付けられていたことは一度もなく、ディストリビューターは単に新しい投資家を勧誘するために報酬を受けていただけだった。最終的にスキームが崩壊したとき、投資家は40億ドル(約5880億円、1ドル147円換算)以上を失った。
Thodex
Thodexはトルコの暗号資産取引所で、2021年にハッキングされた。ハッカーはThodexのユーザーから20億ドル相当の暗号資産を盗み、取引所の創設者であるファルク・オザー(Faruk Özer)はその後姿を消した。オザーはその後、2022年にアルバニアで逮捕された。
AnubisDAO
AnubisDAOは2021年に立ち上げられたDeFiプロジェクト。投資家に高リターンを約束したが、ラグプルだった。開発者はプロジェクトの流動性プールを枯渇させて姿を消し、投資家には何も残らなかった。
Uranium Finance
Uranium Financeは、投資家にウラン採掘へのエクスポージャーを提供することを約束したDeFiプロジェクトだったが、こちらもラグプルだった。 Uranium Financeの開発者はプロジェクトの流動性プールを枯渇させ、トークン保有者に大きな損失を残して姿を消した。