立民・野田代表「賛成が16%いるのでしょう?」「なぜ反対か分からない」 ごまかしの選択的夫婦別姓議論
選択的夫婦別姓の導入を目指す立憲民主党の野田佳彦代表に狙いを聞いた。 --選択的夫婦別姓の意義は 【アンケート結果】新しい法律で家族が違う名字になったとしたら。賛成ですか、反対ですか 「選べるという点ではないか。同姓で不都合を感じる人がいるならば選択できるようにする、改善するのは合理的な考え方ではないか。それだけのことだ」 --小中学生約2千人を対象に行った本紙調査で、「別々の名字にしたい」は13・6%だった 「結婚や社会人になって働くことに対するリアリティーがなく、分からないというのが率直なところだろう。大人では7割が賛成となる。大人になると、家族の問題でいろいろな不都合を感じることがあるのかなという受け止めだ」 --両親が別姓を選択した場合、同じ家族で名字が別になることに「反対」が49・4%、「賛成」が16・4%だった 「賛成が16・4%いるのでしょう? だから選択的が必要になる。一緒がいいなら一緒を選べばいい。基本的には国ではなく、家族が決めればいい」 --家族の一体感が損なわれるとの懸念がある 「同姓でも家庭不和は生まれる。あまり合理的な話ではない」 --通称使用の拡大でも対応できるのでは 「通称使用を拡大しても不都合を感じている人たちが実に多い。不動産登記などでビジネスを阻害している側面があり、経団連も選択的夫婦別姓の実現に向け動いている。海外に行くと、なおさら不便だ。通称使用では限界という事例がたくさんある。強烈な不都合を感じる人たちが何人もいるならば、対応を考えることは当然だ」 --衆院は少数与党だ。どう議論を進めるか 「できるだけ多くの野党に声をかけて議員立法で出していく。政府が法案を提出するとの話も聞く。政府案が提出されなければ野党案をベースに議論してもらいたい。野党としてまとまった方が与党との交渉で迫力が出てくる。公明党も基本的には賛成の立場なので、よく連携していきたい」 --野田氏は衆院法務委員長ポストの獲得を指示し、立民議員が就いた 「法務委では長い間、放置されてきたテーマが多い。選択的夫婦別姓も平成8年に法制審議会の答申が出たが、政府は腰を上げず国会でもまともに議論されなかった。放置されてきたテーマを議論する意味で、意義のあるポストの獲得だった」