「友達のように仲がいい」河本結・力のツアープロ姉弟対談
結 メンタルトレーニングを始めて変わったよね。瞑想を取り入れたトレーニングなんですよ。 力 そうだね。 結 勢いがあるときって、何も問題ないんです。でも怖さを知ったり、プレッシャーを感じて不安になると、脳は”マイナス“を覚えるから、それを書き替えないといけない。物事に対しての思考などに関して脳もトレーニングしないといけません。たとえば赤いりんごを思い浮かべてくださいと言われたら、きちんとクリアに頭のなかにあるくらいにならないと、自分の思う球も描けないしイメージできない。そういうことから始めるんです。 練習はすごくしているけどやる気がない、元気がない、楽しくない。でもゴルフしないと不安というメンタル状態でやっていた。約1年かけてモチベーションを上げてきました。自分に集中できるようになり人からの評価はどうでもよくなり、それで徐々に調子もよくなってきた感じです。 力 僕も夏くらいからメンタルトレーニングをしています。少しずつ変わっていることに気づけているくらいなので、たぶんすごく変わっているのかな。パターが入らないと、ショットがピン1mに付いてもそこから3パットになったりして…。 結 もっと近くに付けたいとなる。 力 それで頑張りすぎて焦ったりするんですね。後半を過ぎて自分でも心が崩れ始めたことに気づいて。怒ってはいないのに怒りがすごく出てきたり。それがメントレをすることで収まってきました。 結 怒らなくなったよね。簡単に言うと、自分のご機嫌は自分で作るという話なんですよ。 力 それができないと、やっぱり人と比べるもんね。 結 それにしても私たちゴルフの話はめっちゃしてるよね。 力 だって、ゴルフは僕らの人生なんで。一緒に住んではいませんけどご飯はよく食べに行きます。 結 前は近所の焼肉屋さんにもよく行っていたけれど、力の健康も考えて(笑)。力の自宅で3人集合して母が野菜や魚中心に作ってくれた料理を食べたりしています。 力 結に新しいトレーニング法なんかもすごく教えてもらったり。 結 実は私は今、トレーナーさんが3人いるんですよ。自分のなかの一番弱いところって「私」がなかったこと。誰かが言ったからこうする、というようなところがあった。でもステップ・アップ・ツアーに行って、ハウスキャディさんにお願いすることも多いなか、私って自分で考えてゴルフしたいんだなって気づいた。自分でゴルフの組み立てをしていいものをチョイスしよう、そしてスウィングも考えようと。そうすると自分で情報をしっかり得て自分の頭でかみ砕けるようになった。トレーナーさんも、私がこうしたいと言うと、3人それぞれのアプローチがある。そのなかから自分でいいものを選んでいます。 PHOTO/Shinji Osawa THANKS/PGMゴルフリゾート沖縄 ※週刊ゴルフダイジェスト2024年3月26日号「ツアープロ姉弟対談 河本結×河本力」より一部抜粋
週刊ゴルフダイジェスト