伝説のメダリストが長野の子供たちに残したレガシー
冬季五輪のカーリング競技で、2014年ソチ大会で銅メダル、2018年平昌大会で銀メダル、2022年北京大会で金メダルを獲得した“カーリング界のレジェンド”ニクラス・エディンが率いる「チーム・エディン」(スウェーデン)が、12月1日から12月3日に開催された「軽井沢国際カーリング選⼿権⼤会」に出場するため、4年ぶりに来日した。北京で金メダルを取ってもなお「五輪連覇」を目指して活躍するチーム・エディンだが、軽井沢では子供たちにカーリングを教える機会があり、未来のカーラーとの交流を楽しんだ。
軽井沢国際カーリング選手権大会の開幕前日、11月30日に、軽井沢町で小中高生を対象にしたクリニック「ユニクロドリームプロジェクト ジュニアカーリングクリニック」が開かれた。チーム・エディン、ソチ大会と平昌大会の2大会連続で金メダルを獲得したケイトリン・ローズの「チーム・ローズ」など4チームが、小学生から高校生の35人のカーラーたちに1時間にわたり指導した。
チーム・エディンから教わった白本創くん(10歳)は、今年1月からカーリングを始めた。YouTubeでカーリングの動画を見たのがきっかけで、ニクラス・エディンの大ファンに。まさかクリニックでエディンから直接指導してもらえるとは思わず「エディン選手に教えてもらえて、自分の夢が叶った上に、自分のストーンをスイープしてもらった時は、この思い出を一生大切にしようと思った。(将来の夢は?)エディン選手を超える選手になりたい」と感激していた。エディン選手は金、銀、銅とメダルを獲っているよと白本くんに伝えると、「金!金!金!取ります!」と元気に宣言してくれた。
また、SC軽井沢のアカデミーで普段からカーリングを練習している女子のジュニアチームの「チーム・ステラ」は、カナダのカーリング界の女王ともいえるジェニファー・ジョーンズ率いる「チーム・ジョーンズ」に教わった。昨年結成されたチーム・ステラだが、メンバーは既に長年カーリングを経験していて、全国大会出場も果たしているなど競技志向が高い。クリニックの中でも、一番実践的な指導を受けている様子だった。 メンバーの1人の鴫原凜さん(14歳)は「スイープの時の体重のかけ方とか、投げる時に足を真っすぐ引くとか、自分ができていなかったところを学ぶことができた。初めて知ったことが多くあった。とても楽しくて、良い経験になった。選手全員優しかった。海外のトップから教えてもらえるのは軽井沢国際くらいしかないので貴重な場。将来はカーリングで活躍して、皆から憧れられる人になりたい。(オリンピックに出たい気持ちは?)ちょっとあります」とはにかんだ。