大の里、苦しい3敗目 「能登対決」輝が遠藤下す
大相撲名古屋場所(ドルフィンズアリーナ)4日目の17日、新関脇大の里は新小結平戸海に突き落とされ、3敗目を喫した。白星をつなげることはできず、4日目にして黒星の数が先場所に並ぶ苦しい展開となった。西前頭14枚目の遠藤と東前頭16枚目の輝による「能登対決」は輝に軍配が上がった。 大の里は意表を突いた相手の立ち合いに対応できず、一瞬で突き落とされた。同学年の平戸海に先場所に続いて苦杯をなめ、黒星が二つ先行した。 支度部屋では目を閉じたまま。立ち合いの変化が予想外だったかとの質問には「どうなんですかね」と言葉少なで、「集中して明日から頑張る」と語った。 遠藤に6連敗中だった輝は3年半ぶりに雪辱を果たし、星を五分に戻した。逃げる遠藤を休まず追撃して押し出し、「最後まで落ち着いてできた」と納得の表情を浮かべた。 遠藤は2連敗を喫し、1勝3敗。幕内で能登出身力士の対戦が実現したことに「良かったんじゃない」と話した。 ●朝乃山負傷、出場厳しく 東前頭12枚目の朝乃山(富山市出身、高砂部屋)は東前頭11枚目の一山本に押し倒しで敗れた際、左膝を負傷し、5日目以降の出場が厳しい情勢になった。先場所は右膝を痛めて全休した。 朝乃山は一山本の攻めに詰まった土俵際で左膝が折れ曲がり、そのまま崩れ落ちた。花道を車いすで引き揚げ、名古屋市内の病院へ向かう際には「大丈夫です」と硬い表情で語った。このまま休めば来場所の十両転落は確実。 今場所は幕内下位に後退したが、初日から3連勝と好調だった。師匠の高砂親方(元関脇朝赤龍)は5日目以降の出場に「難しいと思う。まだ歩けない。これからじっくり治すこと」と話した。 部屋付きの若松親方(元幕内朝乃若)は取組後に本人と話し「『4月に(右膝を)痛めた前回よりもひどい』と言っており、(患部の)音も聞こえたという。厳しい状況かな」と漏らした。