令和シニアはどんな生活を送ってる?「年金額・生活費・貯蓄額」を確認!
生活費はどれくらいかかっているのか
先ほど年金受給額を確認しましたが、老後はどれくらい生活費がかかるのでしょうか。 総務省統計局「家計調査報告書(家計収支編)」によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯の平均支出とその内訳は以下のとおりです。 ●65歳以上の夫婦のみ無職世帯の支出(月額) ・食料 7万2930円 ・住居 1万6827円 ・光熱・水道 2万2422円 ・家具・家事用品 1万477円 ・被服及び履物 5159円 ・保険医療 1万6879円 ・交通・通信 3万729円 ・教育 5円 ・教養娯楽 2万4690円 ・その他の消費支出 5万839円 ・ 諸雑費 1万9835円 ・ 交際費 2万4230円 ・ 仕送り金 969円 ・直接税 1万3090円 ・社会保険料 1万8435円 ・合計 28万2497円 税金と社会保険料を含めた月の平均支出額は28万2497円となっています。内訳としては食費がもっとも高く、全体の約25%です。 先ほど確認した厚生年金受給者の平均年金額である月14万3973円を、夫婦ふたりが受給する場合は年金だけで生活費を賄うことができます。 一方で、妻が専業主婦の場合などは年金受給額が少なくなるため、年金だけで支出を賄うのは厳しいでしょう。
貯蓄はどれくらいあるのか
年金だけで支出を賄うのが難しい場合は、貯蓄を取り崩して生活する必要があります。 では、老後生活をスタートする人が多い60歳代はどれくらい貯蓄があるのでしょうか。 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、60歳代・二人以上世帯の貯蓄額の分布は以下のとおりです。 ●60歳代二人以上世帯の金融資産保有額 ・非保有 :21.0% ・100万円未満 :5.9% ・100~200万円未満 :4.5% ・200~300万円未満 :4.3% ・300~400万円未満 :3.0% ・400~500万円未満 :1.9% ・500~700万円未満 :7.2% ・700~1000万円未満 :6.7% ・1000~1500万円未満 :6.8% ・1500~2000万円未満 :5.4% ・2000~3000万円未満 :9.5% ・3000万円以上 :20.5% ・無回答 :3.2% ・平均値 :2026万円 ・中央値 :700万円 中央値は700万円となっています。 ただし、貯蓄がない世帯の割合も21.0%と多いです。一方で、貯蓄が3000万円以上ある世帯も20.5%あり、世帯によって貯蓄額の差はかなり大きくなっています。