「就職難しい」「自由に絵が描けない」尹大統領に怒る韓国の若者たち
若者の怒りの矛先は、自由への抑圧だけではありません。 抗議の輪の中には、あすの生活さえ見通せないという人もいました。 中小企業で事務職として働くキム・ハウンさん(31)。 キム・ハウンさん 「私は尹政権での経済低迷によって退職勧告されました。来月からは就職活動しなければいけません」 2年前の大統領選。 不動産価格の高騰や、就職難を背景に若い世代の支持を取り込み、当選したのがユン氏でした。 しかし、その政権下で、若者の経済状況はさらに悪化。20代の非正規労働者の割合は、今年、過去最高となっています。 キム・ハウンさん 「転職も新たな就職も難しい現実を、現政権は作ったと思う」 くしくも、今年の韓国を象徴する四字熟語に選ばれたのは『跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)』。 「悪人などが我が物顔にのさばり、はびこること」です。 株価操作や高級バッグをめぐる収賄など、夫人を含めた大統領周辺の疑惑や、国民の暮らしに対する無関心が選ばれた理由となっています。 あの日、国会や選挙管理委員会とともに、掌握しようとしていたとされる場所があります。
韓国で信頼されるメディアランキング1位の放送局・MBCです。 夜のニュース番組でキャスターを務めるチョ・ヒョンヨン氏。 チョ・ヒョンヨンキャスター 「韓国の民主主義の歴史を見ると30数年前ですら、デモの参加だけで捕まり、裁判の過程で、変な結果が出て、拷問もありました。個人としての恐怖、職務を遂行すべき責任感。この2つがぶつかり合っていました」 もし、国会議員も市民もメディアも抵抗せず、戒厳令がそのまま続いていたとしたら。 チョ・ヒョンヨンキャスター 「『政治活動の禁止』『表現の自由の侵害』『メディアへの統制』、逮捕者も出たことでしょう。韓国が40~50年前に退行する恐れもありました。これが私の職業です。視聴者が見ているのです。自分の役割を果たしただけ。“逃げない”と思っていました」
テレビ朝日