カヤバ、知多鋼業にTOB 完全子会社化へ
自動車用油圧緩衝器などを製造するカヤバ(本社東京都)は11日、ばねメーカーの知多鋼業(本社春日井市)に株式公開買い付け(TOB)を行い、完全子会社化すると発表した。2025年1月下旬の開始を目指し、TOB価格は1株当たり2010円。買収額は約170億円の予定。知多鋼業は同日、TOBが開始された場合、賛同し株主へTOB応募を勧める意見表明を行った。 カヤバは、知多鋼業の株式11・56%を保有する筆頭株主。知多鋼業は、カヤバに対し、サスペンション向けの線ばねや、ショックアブソーバーに使われる薄板ばねを供給している。また、両社でインドネシアやチェコ、中国で線ばねなどを製造する合弁会社を設立している。 完全子会社化することでサプライチェーンの強靭(きょうじん)化や、四輪車のショックアブソーバーのアフターマーケット向け製品の強化、コスト低減を狙う。 知多鋼業は名証メイン市場に上場。11日の株価終値は849円だった。