マカオ、拾得物不当占有で2人逮捕…公共エリアの監視システムが効果発揮
マカオ治安警察局は1月7日、拾得物を届け出せず不当に占有した2つの事案について、同月3日に男2人を逮捕したと発表。 1つ目の事案は、昨年(2024年)11月21日に発生。市民からコタイ地区までタクシーを利用したが、降車した後に8000人民元(日本円換算:約17万円)相当のスマートフォン1台を置き忘れたことに気づき、捜索を試みたが発見に至らず、何者が拾って持ち去った可能性があるとの通報が寄せられたとのこと。 通報を受けた同局が「天眼」と呼ばれる公共エリアの監視システムと通報者から寄せられた情報を活用してこれを拾った男の割り出しに成功。事件発生から1ヶ月以上が経過した1月3日、通報者がタクシーを降りた場所付近で容疑者の中国人(中国本土居民)の男=30代シェフ=を発見し、逮捕した。男は同局の調べに対して容疑を否認したが、タクシーの車内カメラでこの男がスマートフォンを拾う一部始終が確認できたという。
2つ目の事案は、昨年10月23日に発生。市民からコロアン島の公衆トイレに2000パタカ(約4万円)相当のスマートウォッチ1個を置き忘れたが、取りに戻ったところなくなっており、何者が拾って持ち去った可能性があるとの通報が寄せられたとのこと。 通報を受けた同局が天眼を活用してこれを拾った男の割り出しに成功。容疑者のマカオ人の男=40代カジノディーラー=は1月3日に同局からの出頭要請に応じ、同局に対して魔が差してやったと容疑を認めた上、拾得物を中国本土に持ち込み、200人民元(約4300円)で売却して利益を得たと供述したという。 同局では、上述の男2人を拾得物不当占有罪で検察院送致するとした。 マカオでは拾得物不当占有事案がしばしば発生しており、警察当局が習得した場合は速やかに届け出を行うよう累次の呼びかけを行っている。 マカオ政府は安全な都市づくり及びITを活用した警察力向上の一環として2016年から天眼の整備を進めており、犯罪捜査において大きな成果を挙げているとされる。