（写真：東奥日報社）

　衆院選は青森県の3選挙区で前職、元職、新人の計11人が激戦を展開してきた。2012年から県内の議席を独占してきた自民党が、党派閥裏金事件による逆風下でも勢力を維持できるか、立憲民主党など野党側が「自民1強」を崩し議席を奪えるかが焦点となる。 　自民は1～3区に前職を擁立。連立政権を組む公明党の推薦を受け、他党を圧倒する組織力で議席死守に力を注いだ。各陣営は裏金事件を受けた党支持層や無党派層の離反を警戒。候補者は事件への反省や党の体質改善を訴え、支持のつなぎ止めに躍起となった。 　立民は1区に元職、3区に新人を立て、社民党と労働組合団体「連合」から推薦を受けた。候補や応援弁士は自民の「政治とカネ」の問題を突き、現在は田名部匡代参院議員のみの国政議席の拡大を狙う。2区では無所属新人を公認並みの態勢で支えた。 　日本維新の会は3区に新人、共産党は1、2区に新人を擁立。2区に出馬した国民民主党新人は連合の推薦を受けた。各党が名乗りを上げたことで、野党共闘の動きは限定的だった。他に3区に無所属新人が出馬した。 　比例代表東北ブロックには青森県関係で、自民と共産の前職、れいわ新選組と参政党の新人の計4人が単独立候補した。与野党候補の支持が拮抗（きっこう）する選挙区もあり、落選者が惜敗率で比例復活当選する可能性もある。 　投票は27日午前7時～午後8時、県内930カ所の投票所で受け付ける。うち83の投票所では、開始時刻の繰り下げ、または投票締め切りの繰り上げがある。 　開票は午後8時から順次行われ、全市町村で作業が終わるのは小選挙区が28日午前2時半ごろ、比例代表が同2時40分ごろの見込み。