米露国防相が1年3カ月ぶりに電話会談 オースティン氏「対話維持の重要性」強調
【ワシントン=坂本一之】米国防総省は25日、オースティン国防長官がロシアのベロウソフ国防相と同日に電話会談したと発表した。米露国防相の電話会談は1年3カ月ぶりで、オースティン、ベロウソフ両氏の間では初めて。ベロウソフ氏は今年5月に始動した通算5期目のプーチン露政権で国防相に就任した。 電話会談でオースティン氏は、ロシアがウクライナ侵略を続ける中で「対話を維持することの重要性」を強調した。ロイター通信によると、ベロウソフ氏は米国によるウクライナへの兵器支援に関し、事態をエスカレートさせる危険性を指摘した。電話会談は米国側の要請で行われたという。 露政府は、一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島が米供与のミサイルで攻撃されたと非難し、報復措置をとると警告するなど対立が深まっている。 プーチン氏は5月、通算5期目の任期入りに伴う新内閣で国防相だったショイグ氏を交代させ、第1副首相を務めていた経済専門家のベロウソフ氏を後任に起用。ショイグ氏は国家安全保障会議書記に就いた。