【速報】迷いクジラ「淀ちゃん」処理費「業者との会食は重大な問題」「コスト意識が十分ではなかった」大阪市の入札等監視委員会が調査結果を公表し問題指摘
去年、大阪湾で死んだマッコクジラの処理をめぐる問題で、契約過程などを調査していた大阪市の入札等監視委員会は、調査結果を公表し『市職員と処理業者が行っていた会食』などについて、問題であると認定しました。 【当時の映像を振り返る】迷いクジラ『淀ちゃん』海へ 和歌山・白浜沖へ向かう船を上空から追う
担当外の課長「業者側との会食」「意向に沿うよう金額引き上げを進言」
去年1月、淀川の河口付近で見つかった迷いクジラの「淀ちゃん」は、死んだ後、大阪市から依頼を受けた海運業者が紀伊半島沖に沈めました。 大阪港湾局は去年3月、当初の試算額の倍以上の約8000万円で随意契約しました。 金額の交渉をめぐっては、担当ではない課長が、業者の意向に沿って金額を引き上げるよう強く進言したり、この課長がクジラの処理後に業者側と会食したりしていたことが明らかになっています。
「会食は重大な問題」と指摘「市民の疑念を抱きかねない状況」とも
市が行った調査結果の報告を受けた弁護士らからなる入札等監視委員会は、「会食は契約金額の交渉中になされたもので看過できない重大な問題」と認定。また、担当外の課長が、業者の意向に沿うよう金額を引き上げを進言した点については、「最小の経費で最大の効果を挙げなければならない立場でありながら、業者側と合意できる金額に近づけるための議論に終始していると受け止められても仕方ない」などと指摘しました。 そのうえで大阪港湾局として市民の疑念を招きかねない状況であったことを重く受け止め、コンプライアンス意識を含めた全体のマネジメントの改善に取り組むよう求め、今後はコスト意識を持って手続きを進めることが重要だとしました。 「淀ちゃん」の処理費をめぐっては、5月23日に市民グループが「市に損害を与えた」として訴訟を起こしています。