45歳・稲本潤一、41歳・今野泰幸が現役にこだわる理由 「引退」についての率直な思いも吐露した
――昨今は同世代の小野伸二さんや遠藤保仁さんが"引退"という決断をされました。おふたりのなかではまだその二文字がよぎることはなさそうですね。 今野 以前より全然、(引退が)よぎるようにはなってきましたけどね。特に南葛に来てから、やたらと引退後のセカンドキャリアを一緒に考えていきましょうよ、みたいな話を持ちかけられることが増えたせいか、「ああ、いよいよ僕にもそういう時が近づいているんだな」って自覚するようになった。 稲本 もう41歳やしね(笑)。だから最近、オンラインサロンみたいなのを始めたの? 今野 そうそう! 稲本 今ちゃんのことが好きな人たちを集めて稼ごうとしてる? 今野 いや、言い方!(笑)。稼ごうとは思ってないけど、僕も変わらなくちゃいけないって思い始めたというか。実際、南葛に来てからずいぶんマインドも変わったし......いや、そんな変わってないか!? 稲本 どっち! ――ガンバ大阪時代に取材をさせていただいた時と比べたら、あまり変わっていない気もしますが......。 今野 ハハハッ(笑)。でも、こう見えて僕、最近は子どもの学校のパパ友ともすごく喋るようになったんですよ。 稲本 それ、普通やから。パパ友と話すようになったから、変わったとは言えない。 今野 ハハハッ(笑)。でも昔の自分を考えたら、これでもかなり社交的になった気がします。ってか、今になって思えば、昔の僕はどうかしてました(笑)。特にFC東京時代くらいまでは、すごく尖っていたなって思う。実際、サッカー選手なんだから結果さえ残していたらいいでしょ、みたいな考え方をしていましたしね。 でも最近は、プロサッカー選手はピッチでの結果がすべてじゃないと考えるようになったし、いろんな人に支えられて、応援されて成立する職業だと心から思えるようにもなった。そういう意味では......あまり変わっていないかもしれないけど、だいぶ変わりました。 稲本 自己申告(笑)。サロンではどんなことを伝えたり、話したいと思ってる? 今野 いろんな話をしてみようかな、とは思ってます。僕、こう見えて、ちゃんと聞いてくれさえしたら、自分が経験したことに関しては意外といい話ができるので(笑)。学生時代はまったく無名だった僕がJリーガーにもなれたのも奇跡だったけど、その状況から日本代表にもなれて、ワールドカップにも出場して、40歳をすぎた今もこうして現役選手としてキャリアを続けられていますしね。