「アイスラッガーが通用しない…」ウルトラセブンを追い詰めた「記憶に残る強者」たち
■アイスラッガーを投げ返した「パンドン」
そしてトリを飾るのは、第48話と49話で描かれた「史上最大の侵略」前・後編に登場するパンドンだ。地球侵略を目論むゴース星人とともに地球に飛来したパンドンは、頭部にふたつの顔を持ち、それぞれの口から火炎を吐くのが特徴。強力なパワーを秘めているだけでなく、意外と高い知性と巨体に似合わぬ俊敏性も併せ持つ強敵だった。 最初の対戦では、ウルトラセブンがこれまでの戦いで疲弊していたとはいえ、パンドンが終始格闘戦で圧倒。さらには、ウルトラセブンがアイスラッガーを手に反撃を試みようとすると、これを手で払い、地面に落ちたアイスラッガーを踏みつけて拾わせない頭脳プレーも。 しかし、ウルトラホーク3号の攻撃で生じた一瞬の隙が命取りになり、アイスラッガーを拾ったウルトラセブンに左腕と右脚を切断されて敗れ去った。 しかし、これだけでは終わらない。その後、ゴース星人によって失った手足を機械化され、改造パンドンとして復活。再びウルトラセブンと相まみえると、格闘戦では相変わらず強さを発揮する。一時はパンチの連打でウルトラセブンをノックアウト寸前まで追い込み、放たれたアイスラッガーも片手でキャッチした。 しかし、これを投げ返したときにウルトラセブンがウルトラ念力を使用。再び返ってきたアイスラッガーで首を落とされ、勝利を目前にしながら絶命した。 ウルトラセブンを相手に善戦以上の戦いぶりを見せた怪獣たち。結果的に敗れてしまったが、強さを存分に発揮したからこそ、彼らの存在が記憶に深く刻み込まれたのかもしれない。
エンピツやまちゃん