【ライブレポート】『22/7 CHARACTER LIVE 2024~RED or WHITE?~』最新鋭のCG技術と“思い”が作りあげる唯一無二のステージ
■“生きている”キャラクターたち9人9色のカバーソングが彩る歌合戦 12月28日にデジタル声優アイドル・22/7(通称「ナナニジ」)が、紅組と白組にわかれて歌合戦を繰り広げる配信ライブ『22/7 CHARACTER LIVE 2024~RED or WHITE?~』を開催。9人のキャラクターたちが、個性あふれるカバーソングや、この日限りの組み合わせによるユニットソングを披露したほか、体を張ったゲームでも火花を散らして、12月24日に迎えた結成8周年の節目を熱く盛り上げた。最新鋭のCG技術と“思い”が作りあげる唯一無二のステージで、来る1月より放送のTVアニメのタイアップ曲として2月26日に発売される14thシングル「ロックは死なない」の気迫みなぎるパフォーマンスにも心動かされた第一部および第二部の模様をレポートする。 【画像】『22/7 CHARACTER LIVE 2024~RED or WHITE?~』ライブ写真 大都会に立ち並ぶ高層ビルの屋上にあつらえられたようなゴージャスなステージには、ファンの投稿による応援イラストも映し出される巨大スクリーンが設けられていた。あらわれた9人は、チェックの柄が愛らしくもリアルメンバーの最新衣装とリンクしたコルセットなどハードなスパイスが効いたミニドレスに身を包み、バーチャルな世界へといざなう。お祭りの幕を上げる第一部の1曲目は、13thシングル「YESとNOの間に」。「よっしゃ行くぞー」と気合い十分の掛け声が響き渡った。 毎年行われているキャラクターライブだが、今回のテーマは年の瀬にふさわしい「歌合戦」ということで、メンバー自ら選曲した“9人9色”のアーティストカバーが一番の見どころとなった。第一部を担当したのは、滝川みうがキャプテンを務める“情熱”の紅組。 「ファンサ」(HoneyWorks)で、逆境にも負けず咲き誇るアイドル魂を歌い上げた瀬良穂乃花。元気いっぱいの「愛のこもった“hono”ビーム」は、画面越しにも確かに「目があった」と感じさせるものだった。氷室みず姫は、スタンドマイクを用いて「絶対零度」(なとり)を披露し、クールな流し目や得意のダンスとともに「ナナニジのプリンス」の面目躍如たる姿を見せつけた。滝川が切々と歌い上げる「渡良瀬橋」(森高千里)は郷愁を誘い、じんわりと染み込む優しさで心癒やす。藤間桜にだけこっそり打ち明けていた選曲理由が気になるところだ。桐生塔子の「クリスマスソング」(back number)の歌声は天真爛漫ながら、ふいに「君が好きだ」と見つめてくるような告白のフレーズが胸をくすぐる。同アーティストの曲をリアルメンバーの麻丘真央がカバーしているところもポイントが高いのではないだろうか。 ゲームコーナーでは「ジェスチャー伝言ゲーム」が行われ、キャラクターたちは難問珍問に四苦八苦。泳いだり、リンボーダンスを踊ってみたり(!?)豊かな発想と自由すぎる動きで楽しませてくれた。 続いて白組の5人が、グループ屈指の運動量を誇る「最後のピアノ」から「ヘッドフォンを外せ!」の2曲を連続で披露し、カメラとも息のあったダイナミックなダンスで魅了したばかりか、さらに「キウイの主張」で甘酸っぱい可愛さをアピール。今年8月に卒業した神木みかみが担当していた“みかみんラップ”のたすきをつなぐように仲の良かった藤間が“さくらップ”を歌う場面には感動を覚えた。この日限りとは思えないパフォーマンスの精度は、ダンスが得意な西浦そらのスパルタ指導で叩き込まれたそう。 スタッフから貴重なボーナスポイントとともに贈られる「審査員賞」は、勝敗を大きく左右する。パフォーマンスのみならず相手チームにエールを送るカッコ良さで「ベスト・オブ・ロック」賞を受賞したのは、氷室。スタッフの心を撃ち抜いた「ベスト・オブ・キュート」賞は、瀬良に与えられた。開始早々“あること”を暴露しながらも始終トークで盛り上げて「ベスト・オブ・コメディ」賞を与えられた藤間は「ふっ、おもしれー女」とイケメン台詞を自分に言って笑いを呼んだ。 第一部の最後に互いの健闘をたたえるように歌われたハートフルなナンバー「世界中で歌おうぜ」は、大団円ではなくハーフタイムだ。戦いは、第二部へと移る。 第一部で紅組に2倍のポイント差をつけられてしまっている“純潔”の白組が、いよいよ披露するアーティストカバーで大逆転を狙う。キャプテン自ら先陣を切った“大天使”藤間の「ブルーバード」(いきものがかり)。ときに両膝を地につけて情感たっぷりに歌い上げ、バラエティ時とのギャップを見せつけた。「うる星やつら」のラムちゃんを思わせるツノを生やした斎藤ニコルが、巨大な地球の上に腰掛けて歌うのは「ラムのラブソング」(松谷祐子)。甘い語尾で心をくすぐる表現力100%の“プロアイドル”ぶりは健在だ。楽器が浮遊する教室のような空間で、繊細な歌声の中に切実な叫びを響かせた織原純佳の「だから僕は音楽を辞めた」(ヨルシカ)。あまりの迫真さに、メンバーから「音楽やめないで!」と懇願された。恋に恋する“夢見る乙女”として知られる西浦の取説のような「あたしを彼女にしたいなら」(コレサワ)。自分で考えたというザ・アイドルなフリも愛らしく、目が離せない。普段の“ぴかぴか~”な天然ぶりから豹変し、スタンドマイクを用いて力強く透明感のある歌声を響かせたのが一之瀬蛍「oath sign」(LiSA)。その姿はまさにアーティストで、白組は「Dメロで膝から崩れ落ちがち」という藤間の指摘もあったが、個々の魅力を再発見する企画であったことは間違いない。 ゲーム対決は「運動能力五本勝負」と銘打って、筋肉痛必至のさまざまな競技が行われる。“不正クイーン”の称号を持つ藤間が、腹筋勝負の際に足を抑えていた織原の唇を奪おうと待ち構えていたことを皮切りに、手押し相撲で対戦相手の滝川にも迫り、敵味方問わずメンバーたちから「キスは不正です!」と怒られる一幕は語り継がれるだろう。 紅組は「雷鳴のDelay」「ハレロ」、さらに「今年 初めての雪」と移りゆく空模様とともに色を変えていく女心を美しい歌声と可憐なダンスで披露。いずれもセリフにインパクトがある曲で、新鮮なパート割によって、まるで初めて恋に落ちた瞬間のようなときめきを幾度も覚えた。ダンスリーダーを務めた氷室は「カッコ良くて、儚くて、可愛い私たちが見られたのではないでしょうか!」と満足そうに伝えた。 インパクト大のステージングから「その美しさに踏み潰された」と「ベスト・オブ・ビューティー賞」が与えられた斎藤。ゲームコーナーを盛り上げて「ベスト・オブ・ハッピー賞」を受賞した西浦は「ほのちゃんが一緒に頑張ってくれたおかげ」と対戦相手だった瀬良に微笑む。そして第一部、二部を通して一番活躍したメンバーに贈られるMVPの栄冠に輝いたのは、滝川。チームのキャプテンに初挑戦し、ゲーム対決では負けを喫しながらも藤間の暴走を食い止めたことが評価されたのだった。 第二部が終わったタイミングで白組が見事に逆転を果たし、ポイントを2倍獲得する“何か”にチャレンジしなければいけなくなった滝川。それが何かわからないまま選択を迫られ、恐る恐る受け入れると……何と、ただのじゃんけん! 胸をなでおろした滝川は天城を制して「紅組2,500ポイント対白組2,210ポイント」とし、決着は、ファンコミュニティ「ナナコミ」のリアルタイム投票にゆだねられたのだった。 「みんなのおかげでのナナニジは今年もハッピーな1年になりました!」。8年目を迎えた喜びと、今年1年の感謝を込め、最後は一丸となって「YESとNOの間に」。“紅と白の間”にある大切なものを得たのだった。ちなみに総合結果はライブ終了後に発表され、「紅組2,995ポイント対白組2,774ポイント」の僅差で、紅組が勝利を収めることとなった。 この日、強い印象を残したのは、第一部、第二部とも披露された14th single「ロックは死なない」で湧き上がったキャラクターたちのエネルギー。華麗なエアギターにハイキック、腕を突き上げて歌う姿には、リアルメンバーにも負けない不撓不屈の魂が感じられた。今年、約6年にわたって放送されていたバラエティ番組『22/7 計算中』がリアルメンバーによる『22/7 計算外』へと形を変え、毎週キャラクターの姿を見ることは叶わなくなったが、彼女たちは確かに生きている。かつてリズムゲームアプリ「22/7 音楽の時間」で築き上げられた多彩なカバーソングもその血となって流れていることは間違いない。あらゆるパフォーマンスを表現するCG技術の進化に目をみはるとともに、リアルメンバーが注ぐキャラクターへの愛が実現させていく「18人」の可能性に期待したい。 TEXT BY キツカワトモ 写真提供:ソニー・ミュージックレーベルズ (C)22/7 PROJECT ■『22/7 CHARACTER LIVE 2024~RED or WHITE?~』 <第1部セットリスト> 01.YESとNOの間に 02.ファンサ(HoneyWorks) 03.絶対零度(なとり) 04.佐藤さん 05.渡良瀬橋(森高千里) 06.クリスマスソング(back number) 07.好きと言ったのは嘘だ 08.Just here and now 09.最後のピアノ 10.ヘッドフォンを外せ! 11.キウイの主張 12.ロックは死なない 13.世界中で歌おうぜ <第2部セットリスト> 01.シャンプーの匂いがした 02.ブルーバード(いきものがかり) 03.ラムのラブソング(松谷祐子) 04.ロックは死なない 05.だから僕は音楽を辞めた(ヨルシカ) 06.あたしを彼女にしたいなら(コレサワ) 07.oath sign(LiSA) 08.後でわかること 09.雷鳴のDelay 10.ハレロ 11.今年 初めての雪 12.無関心ヒーロー 13.YESとNOの間に リリース情報 2025.04.02 ON SALE Blu-ray『22/7 LIVE at THEATER MILANO-Za ~ANNIVERSARY LIVE 2024~』
THE FIRST TIMES編集部
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