Bリーグファイナルの会場、なぜ横浜アリーナ? 沖縄でも広島でもなく 運営の総責任者に聞いてみた
2026~27シーズンにはホーム&アウェー形式に
ーホテル代も上がり、直前だと飛行機代も高いので正直、ファンの出費は大変だと思います。 「実は、今回のファイナル1、2試合目の週末、横浜ではプロ野球の横浜ベイスターズの試合があったり、人気ミュージシャンのライブがあったり、別のスタジアムでイベントがあったりと重なっていました。私たちも横浜アリーナの設営に入っていますが、新横浜で宿泊できない状況でした。なので、その気持ちは本当に分かります」 ー設営側も大変なんですね。それでも、会場に多くのキングスファンが来ていました。 「キングスファンが7割を占めていました。広島のオレンジも目立ってはいたのですが、キングスのファンが多かったと思います。ファイナルを通して、キングスファンが広島のファンを成長させてくれたように思います。広島はどちらかというと音楽に合わせて声を出すスタイルで、BGMベースの応援でした。一方、キングスファンは『ゴーゴー キングス』のように声を出すスタイル。1戦目のキングスファンの応援を見て、広島のファンは『声を出さなきゃ、もっと応援しなきゃ』と感じたと思います。キングスファンが引っ張る形で、他のチームのファンを成長させてくれるのは、本当にうれしいことです」
バスケで地方創生目指す
ー今後、地方開催やホーム&アウェー形式での開催もあるのでしょうか。 「はい、『B.革新』と掲げ、2026年からのリーグ構造の変更を伴う変革を行います。2026~27シーズンからBプレミアというリーグが発足します。入場者数、売上高、アリーナの3条件をクリアしたクラブが対象になるため、ファイナルもこれまでの3戦2勝方式から5戦3勝方式に変えて、期間を長く取ることでホーム&アウェーの方式に変えていく予定です」 ーでも、アリーナというインフラを整えるのには時間がかかりますね。 「2028~29シーズンまでの使用開始を保証することでBプレミアに参入できるようになります。環境を整えるのには時間が必要と認識しており、レギュレーション(適用基準)と一定の矛盾というか、食い違いが出ることにはなりますが、徐々に環境を整えていきたいと考えています」 ーちなみに、沖縄以外からホーム&アウェーでやらないのか、という質問が来たことはありますか。 「ないですね、今回が初めてです(笑)。沖縄以外では、佐賀や群馬なども会場が満員になるなど活気づいています。そういう意味では、徐々にBリーグの認知度も高まり、機運が高まっているのかなと感じており、うれしいです。ただ、一方で集客に苦戦しているチームがあるのも事実なので、今はちょうど過渡期なんだと思います」