暗号資産市場が冷え込む中、XRPが17%上昇──トレーダーのBTC目標価格は12万ドルで変わらず
エックス・アール・ピー(XRP)は過去24時間で17%上昇し、ビットコイン(BTC)などの主要な暗号資産(仮想通貨)の伸びを上回った。これは、アメリカの規制環境の変化により、アメリカ証券取引委員会(SEC)の措置によって妨げられていたトークンの成長が後押しされたことによる。 XRPは11月15日のアジア時間早朝に82セントを上回り、7日間の上昇率は50%に達して、2023年6月以来の水準となった。この急騰は、アメリカの18州がSECおよびゲリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長を含む委員を提訴し、暗号資産業界に対する違法な過剰介入を非難したことによるものだ。 トレーダーの間では、暗号資産に寛容なトランプ政権は、リップル・ラボ(Ripple Labs)に関連するXRPやユニスワップ(Uniswap)のUNIなど、アメリカを拠点とする企業に関連するトークンに恩恵をもたらす可能性があるという楽観的な見方が広がっている。これらの企業は、トークンの価値向上により深く関与しているからだ。 一方、14日アメリカ時間後場には利益確定売りが広がり、BTCと主要通貨は最大4%下落した。これは、数日間の上昇相場後の想定通りの市場の反応だ。 この下落は、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長が最近の講演でタカ派的な発言を行い、より迅速な利下げへの期待を冷ましたことがきっかけとなった。パウエル氏はダラスでの会議で、「経済は利下げを急ぐ必要があるというシグナルを発していない」と述べた。「現在、経済が示す強さは、我々に慎重な判断を可能にしている」。 11月15日時点で、市場では12月のアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイントの利下げが行われる可能性は66%と見られており、14日の83%から低下している。 BTCは14日の最高値9万3000ドルから8万8000ドルまで下落し、強気派と弱気派の両方のポジションで1億2000万ドル(約186億円、1ドル=155円換算)以上の清算が行われた。イーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)は3.5%下落し、犬をテーマにしたドージコイン(DOGE)と柴犬コイン(SHIB)は5%も下落した。 時価総額上位のトークンを追跡する流動性指数であるCoinDesk20指数(CD20)はほとんど変わらなかった。 新たにトップ20入りしたぺぺコイン(PEPE)は、14日にコインベース(Coinbase)への上場を受けて、75%急騰した後、8%調整した。このカエルをテーマにしたミームコインは一時的にではあるが初めて時価総額100億ドル(約1兆5000億円)を超えた。 しかし、ビットコインとより広範な市場に対する強気な見方は変わっていない。 「アメリカ大統領選挙以来のビットコインの目覚ましい上昇を踏まえると、10万ドルから12万ドルという水準はそれほど遠くないのではないかというのが我々の見解だ」と、QCPキャピタル(QCP Capital)のトレーダーはテレグラムのブロードキャストで述べた。「BTCの底堅さは、トランプ氏の再就任を期待する市場のシステマティックな変化を表していると我々は考えている」。 「トランプ氏の戦略的なビットコイン準備金の創設と、ゴールド(金)からビットコインへの切り替えという考えは、ビットコインの価格を支える強力なストーリーを提供している」とQCPは付け加えた。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:XRP Jumps 17% Outperforms Rest of the Market as Rally Cools; Trader Thinks $120K Bitcoin Target Still in Play
CoinDesk Japan 編集部