仏経済、第4四半期は横ばいの見通し マイナス成長回避=中銀
[パリ 10日 ロイター] - フランス銀行(中央銀行)は10日、第4・四半期の経済成長率が前期比横ばいになるとの予想を示した。ただ、一部財界人が懸念するマイナス成長にはならないとした。 第3・四半期の成長率はパリ五輪に伴う観光客流入に支えられて0.4%に達したが、その後鈍化するとの観測が広がっていた。 中銀は、五輪後の落ち込みで第4・四半期の成長が0.2%ポイント押し下げられると予想。これがなければ前期比で0.2%の成長が見込めたとしている。 ただ、野党議員との予算を巡る対立でバルニエ内閣が先週崩壊したことで、見通しが一段と不透明になっている。 経営者団体フランス企業運動(MEDEF)のパトリック・マルタン会長は週末、既に景気後退(リセッション)に入ったとみられるとの見方を示した。 中銀の月次景況感調査によると、中核のサービス部門の活動は引き続き緩やかに拡大しているが、工業部門は後退、建設部門ではより顕著な後退が見られた。 工業部門の企業は、受注残がコロナ禍以来の落ち込みになったと報告。製造業の設備稼働率は74.7%と前月の75.2%から低下した。 工業・建設部門を中心に、調査対象となった企業幹部は見通しに対する不確実性が高まっていると感じており、建設部門ではそうした回答の割合が2年ぶり高水準となった。