クロップ体制最強は? リバプール歴代スタメン&フォーメーション。激動と栄光の9年間を振り返る
●史上最悪のアクシデント続出…(2020/21) UEFAチャンピオンズリーグとプレミアリーグのタイトルを手にしたクロップ・リバプールに待ち受けていたのは、予想だにしなかった荒波だった。 波乱の始まりは10月、フィルジル・ファン・ダイクの戦線離脱だった。さらに、ジョエル・マティプ、ジョー・ゴメスが立て続けに離脱し、主力クラスのセンターバックが1人もいなくなった。さらに、彼らの代役として慣れないポジションをこなしていたファビーニョとジョーダン・ヘンダーソンも負傷。デヤン・ロブレンが抜けた最終ラインは、まるで呪われていたかのように人員不足に陥った。 新加入のディオゴ・ジョタは怪我で離脱した期間もあったが、公式戦30試合で13得点と活躍し、最強3トップのスペアとして貴重な働きを見せた。チアゴ・アルカンタラは初のプレミアリーグという難しさもあったが、随所に特徴を発揮していた。 しかし、最終ラインの緊急事態は、当然チーム成績にも響いてくる。中盤戦には優勝争いから脱落し、2月にはリーグ戦4連敗の屈辱を味わった。ナサニエル・フィリップスや冬に加入したオザン・カバクや奮闘、若いリース・ウィリアムスの成長もあり、最終的には3位でフィニッシュしている。 ▽GK アリソン ▽DF トレント・アレクサンダー=アーノルド ナサニエル・フィリップス(ジョーダン・ヘンダーソン) ファビーニョ(リース・ウィリアムズ) アンドリュー・ロバートソン ▽MF ジョルジニオ・ワイナルドゥム ジョーダン・ヘンダーソン(ファビーニョ) チアゴ・アルカンタラ ▽FW モハメド・サラー ロベルト・フィルミーノ サディオ・マネ
●遂に完成? 最強チームに(21/22) リバプールはイブラヒマ・コナテを獲得してセンターバックに厚みを加えた。功労者のジョルジニオ・ワイナルドゥム、ジェルダン・シャキリがチームを去ったが、夏の大きな補強はコナテのみでシーズン開幕を迎えた。 フィルジル・ファン・ダイクらが戻ったチームに再び強さが戻った。以前より積極的にターンオーバーすることで主力の負担を減らすことにも成功している。UEFAチャンピオンズリーグのグループステージはプレミアリーグ勢初となる全勝。リーグ戦ではマンチェスター・シティに首位を譲っているが、わずか1敗で前半戦を終えた。 冬にはポルトからルイス・ディアスを獲得。これが即戦力となり、FW陣にさらなる厚みを加えた。リーグカップ、FAカップではともに決勝でチェルシーをPK戦の末に下し、国内カップ2冠を達成。ただ、リーグ戦では18/19シーズン同様、シティに1ポイント及ばず2位、UEFAチャンピオンズリーグでも17/18シーズン同様に決勝でレアル・マドリードに敗れ、タイトルにあと1歩及ばなかった。 先述したディアスに加え、新加入のコナテ、2年目のコスタス・ツィミカスら控え選手の貢献もチームにとっては大きく、リーグ戦ではほとんど出番が与えられない南野拓実もカップ戦を中心に公式戦9得点をマークしている。シーズン63試合というハードスケジュールの中で、リバプールは充実した結果を残したと言えるだろう。 ▽GK アリソン ▽DF トレント・アレクサンダー=アーノルド ジョエル・マティプ フィルジル・ファン・ダイク アンドリュー・ロバートソン ▽MF ジョーダン・ヘンダーソン ファビーニョ チアゴ・アルカンタラ ▽FW モハメド・サラー サディオ・マネ ディオゴ・ジョタ