いつも賑わう箱根を楽しむには「この湯に浸かりたい」といったシンプルな目的にしたほうがいいかも…熱海最高の穴場は<二駅隣>にアリ
訪れた温泉は約500湯、女ひとりで温泉を巡りまくっているという永井千晴さん。旅行情報誌編集部で働いた経験を活かし、現在は「温泉オタク会社員」としてブログなどで温泉情報を発信しています。その「温泉オタク会社員」こと永井さんが温泉の楽しみ方を紹介する当連載。今回のテーマは「箱根・熱海をひとりで遊ぶとしたら」です。 【書影】永井さんおススメの温泉がこの一冊に!『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』 * * * * * * * ◆箱根・熱海をひとりで遊ぶとしたら ひとり客には不向きな面があるとはいいながらも、東京からほど近い箱根・熱海が気になる人も多いはず。 以前、同世代の女友達と箱根へ日帰り旅行しに行ったときも、彼女たちは「実は来たことがなかった」「何があるのかよくわからない」といっていたので、なるほど確かに、温泉をたしなみたい女にとって、箱根と熱海はわかりやすいファーストステップになるよなあ……と思ったのでした。 何年か前にひとりで箱根を訪れたときは、日帰り入浴施設「秀明館」目当てで行きました。 温泉評論家が雑誌で「秀明館に行くと、『箱根にもこんなにすばらしい湯があるのか』と驚く」「箱根で一番いい湯だと思うのは秀明館」とコメントされているのを見て向かったのでした。箱根の奥にあるのですが、一応近くにバスも通るので、公共交通機関でも行けるのが◎。 一度目は改装中で入れず、二度目の正直でようやっと浸かれました。営業時間のほとんどは部屋貸しプランだけであるため、オープンと同時に部屋が埋まってしまうことも。 館内は手入れの行き届いた趣ある旅館風情。湯場ではシャンプー・石鹸などは使えず、体を流して浸かるだけ。湯船の目の前にはしめ縄の飾られた巨岩があり、厳かな雰囲気です。湯船の底から湧いてきた湯にそのまま浸かれる“足元湧出”の温泉で、新鮮そのもの。 箱根にもこんな温泉、あったんだ! サイコー! と、大興奮でした(箱根はモダンな温泉が多く、景観やデザインが重視されがちなので、湯の新鮮さが際立っているところは少ないのです)。
【関連記事】
- 温泉オタク会社員が「ひとり客におすすめの温泉地」に<別府>を強く推すワケ。「箱根や熱海はひとりに不向きな面が…」
- 月曜に疲れが出たならその旅程は「欲張りすぎ」かも…約500湯を巡った温泉オタク会社員流<一泊二日・温泉旅行の過ごし方>
- 「イマイチな温泉だったな」の多くは<温泉自体>でなく<現地体験>が微妙なだけでは…温泉オタク会社員が実践する満足度を上げる方法
- 温泉オタク会社員が「白い濁り湯は確かにいいけど黒もサイコー」と語るワケ。「日本一黒いモール泉は青森県の東北温泉。湯底が見えない真っ黒な色湯は迫力満点!」
- リウマチに腰痛、疲労回復…温泉の効果は誰が決めているの?温泉オタク会社員「注意すべきは全泉質に当てはまる適応症もあるということ」