台風10号、28日は鹿児島中心に欠航80便超 29日は宮崎・鹿児島・対馬60便
気象庁によると、非常に強い台風10号は8月27日午後4時の時点で、鹿児島県奄美市の東約90キロをゆっくりした速さで北西へ進んでいる。航空各社では、27日は奄美空港の発着便が終日欠航になった。28日以降は名古屋以西の発着便を中心に欠航などの影響が出ている。 あす28日の国内線は、日本航空(JAL/JL、9201)では奄美群島の離島を中心に81便、全日本空輸(ANA/NH)が宮崎と鹿児島を発着する4便の2社合わせて85便の欠航が決まり、29日はANAの対馬や福江、宮崎、鹿児島を発着する全60便の欠航が決まった。そのほかの航空会社でも、九州方面の発着便を中心に欠航や遅延などの影響が出る可能性がある。 台風10号の中心気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心から半径95キロ以内は風速25メートル以上の暴風となっている。28日にかけて奄美地方に非常に強い勢力でかなり接近する見込みで、その後は進路を北寄りに変え、29日にかけて九州南部に非常に強い勢力で接近するおそれがある。29日以降は、西日本や東日本に接近する見込み。 ◆JAL JALでは、28日の国内線は奄美群島の離島や鹿児島、宮崎の発着便を中心に計81便の欠航が決定。3288人に影響が出る見通し。 28日の国際線は、これまでの発表から変わらず、関西-バンコク線(JL727/728)、関西-上海(浦東)線(JL891/894)、中部-上海(浦東)線(JL883/884)の3路線6便の欠航が決定。427人に影響が出る見込み。 29日の国内線は、山口宇部・松山・福岡・北九州・大分・長崎・熊本・宮崎・鹿児島の発着便に、影響が懸念されるとしている。 JALでは、台風10号関連の運航情報を27日午後7時ごろに更新予定。台風10号の影響が見込まれる対象便については、実際の運航状況に関わらず、手数料を徴収せずに搭乗予定便の変更や払い戻しに応じる。 ◆ANA ANAでは、28日の国内線は羽田午後7時20分発宮崎行きなど、宮崎と鹿児島に到着する計4便の欠航が決定。約200人に影響が出る見込み。 29日の国内線は、対馬・福江・宮崎・鹿児島を発着する全便欠航が決定。計60便が欠航し、約3700人に影響が及ぶ見通し。 30日の国内線は、鹿児島午前8時発の羽田行きNH620便など、宮崎と鹿児島を出発する一部便の欠航が決定。計4便が欠航し、約380人に影響が生じる見込み。また、伊丹・関西・神戸・中部・鳥取・米子・萩 石見・岡山・広島・岩国・山口宇部・徳島・高松・高知・松山・福岡・佐賀・大分・熊本・長崎・対馬・五島福江の発着便にも、影響が出る可能性があるとしている。 31日の国内線は、伊丹・関西・神戸・中部・新潟・能登・富山・小松・鳥取・米子・萩 石見・岡山・広島・岩国・山口宇部・徳島・高松・高知・松山の発着便に、影響が出る可能性があるとしている。 ANAでは、台風10号関連の運航情報を27日午後7時ごろに更新予定。台風10号の影響が見込まれる対象便については、実際の運航状況に関わらず、手数料を徴収せずに搭乗予定便の変更や払い戻しに応じる。 ◆スカイマーク スカイマーク(SKY/BC)では、28日は奄美大島と鹿児島の発着便が天候調査中。29日は福岡と長崎、鹿児島が、30日は福岡と長崎が天候調査の対象となっている。 ◆ピーチ ピーチ・アビエーション(APJ/MM)では、28日は奄美発着2路線あわせて4便の欠航が決定。関西-奄美線(MM205/206)、成田-奄美線(MM541/542)の2路線で、計711人に影響が及ぶ。 そのほかの航空会社も、最新情報をウェブサイトなどで確認するよう呼びかけている。
Tadayuki YOSHIKAWA