高校生もメイク学びたいのに…社会ではマナーでも校則では禁止 教えてもらえる場所がない 困った16歳は考えた
長野県箕輪町の駅前で「メイク講座」企画
長野県上伊那郡箕輪町のJR飯田線木ノ下駅前にある高校生らの交流拠点「UT(アンダーザツリー)パレット」で、伊那北高校(伊那市)の生徒2人が企画した元美容師によるメイク講座が開かれている。校則でメーク禁止とする学校が多い一方、社会人としてはマナーとしてメイクが求められる。しかし、誰かに教えてもらうことは少ない―。そんな状況を受けて「地域の大人と悩みを共有しながら学びたい」と考えた。 【写真】元美容部員にメークされる高校生の顔
元美容部員が講師
講師を務めるのは、美容部員や美容師として働いていた専業主婦の松木真唯(まゆ)さん(29)=箕輪町松島。全4回で、正しい肌の手入れの方法から流行のメークまで幅広く学ぶことができる。
次々と披露される技術に…
このほど開かれた2回目では「自分の顔と向き合おう」と題し、目や口元に注目し、自分の顔に合うようなメークを練習した。高校生や地域の大人など10人が参加した。 モデル役の生徒に、松木さんが説明しながらメイクを施した。「目を大きく見せるには、目の上下に光が集まるように明るい色をのせる」「目の下の青いクマは(色を中和させる)補色の関係を利用してオレンジ色で隠す」。松木さんが次々と披露する技術に参加者は集中して聞き入った。
「自分だけでするものかと思っていた」
企画した生徒の一人、伊那北高1年生の漆戸梢(こずえ)さん(16)は「メイクは鏡の前で、自分だけでするものだと思っていた。幅広い年代の人と一緒に学び、楽しかったし参考になった」と充実した表情で話した。