<CES>デノン、Diracと協業しカーオーディオ市場へ参入。22chのDolby Atmos対応システムをお披露目
デノンとDiracは、米ラスベガスで開催中のCES2025にてオートモーティブ分野での協業を発表。カーオーディオのコンセプトシステムをお披露目した。 計22chのシステムでイマーシブ音場を構築 2023年に発売されたデノンの完全ワイヤレス「PerL Pro」にはDiracの空間オーディオ機能「Dirac Virtuo」が搭載されているほか、一部AVアンプ製品が音響補正ソフト「Dirac Live」に対応していたいと、両社はこれまで協業してきた実績があり、この度カーオーディオの市場へとその領域を拡張するかたちだ。 披露されたシステムは計22個のスピーカーとエキサイターで構成。スピーカーユニットはTymphany社が設計したもので、ヘッドレストやヘッドライナーにTrèves社のエキサイターが組み込まれているという。 ここにDirac社が音響最適化を施し、車内で発生する音への悪影響の排除や理想的なスピーカーのレスポンスを実現したとしている。また本システムはDolby Atmosに対応するほか、ステレオソースを空間オーディオへとアップミックスすることもできるとのこと。 デノンを擁するSound Unitedの親会社に当たるMASIMOの副社長Dan Shepherd氏は、「デノンは発展した製品、先進的な技術といった素晴らしく、かつ長いレガシーを有するが、今回のCES 2025で、デノン初のDirac最適化カーオーディオシステムという重要な一歩を踏み出す。これには数十年にわたるホームシアター分野でのマルチチャンネルのノウハウが活用されており、イマーシブカーオーディオのニュースタンダードを作り出す」とコメントしている。 CES会場には本コンセプトシステムを搭載したテスラ「Model Y」が用意されており、実際に体験することも可能とのこと。どのように展開されるかや、どういった車種にインストールされるかなどの具体的な情報は現時点でアナウンスされていないので、引き続き続報を待ちたい。
編集部:杉山康介