蜃気楼の写真で復興支援 富山県魚津市の愛好家・武隈さん、ポストカード作り販売 寄付金に
能登半島地震の被災地を支援しようと、富山県魚津市の写真愛好家、武隈和男さん(69)が、これまで撮影した蜃気楼(しんきろう)の写真でポストカードを作り、寄付金に充てるために販売している。写真は同市の海岸から新湊大橋などを収めた力作。「蜃気楼の魅力も伝えながら、少しでも支援につなげたい」と話す。 武隈さんは元魚津市職員。富山湾の独特な地形から生まれる神秘に魅了され、20代の頃から40年以上、蜃気楼を撮り続けてきた。これまで魚津の海岸から氷見や能登方面の変化も見てきた。 元日の地震発生以降、今年初めて蜃気楼が観測されたのは2月18日。能登半島や珠洲市の風力発電の風車の変化が今までで一番はっきり見えたという。「自分が写してきたところはどうなっているのか。何かできないか」と考え、ポストカードの販売による支援を思い付いた。建物が伸びて新幹線のように見える黒部市生地方面の海岸や、夜の新湊大橋の変化などを捉えた10種類ある。
撮影で赴く海の駅蜃気楼(魚津市村木定坊割)周辺などで自ら販売し、ガイドもしている。「蜃気楼見られたちゃ 幸せやちゃ」「こんなに変化する蜃気楼初めて見たわ 今日来てよかったー」などと観光客とのやりとりもカードに添えた。1枚100円。日本赤十字社を通じて寄付する。