神木隆之介主演、野木亜紀子らヒットメーカーが手掛ける“日曜劇場”など、話題の秋ドラマをピックアップ<金~日曜編>
この秋スタートする新ドラマ最新情報が続々と公開中。気になるキャストやストーリーなど、話題の作品をピックアップして紹介する。 「ライオンの隠れ家」(TBS系) ■家族愛と兄弟愛の変化を描く心震えるヒューマンサスペンス ライオンの隠れ家(10月11日[金]スタート、毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系) 弟のために生きる兄と自閉スペクトラム症の弟、そして兄弟の前に現れた謎の男の子との出会いをきっかけに始まるヒューマンサスペンス。柳楽優弥がTBSドラマ初主演を務める。弟・美路人(坂東龍汰)と2人暮らしをする兄・洸人(柳楽)は、平穏な日々を過ごしていた。ある日、2人の元に突如「ライオン」と名乗る小さな男の子(佐藤大空)が現れ、預からざるを得ない状況に。慣れないながらも3人で暮らしていくうち、彼が預けられた背景には“ある事件”が関わっていることが分かり、平穏な日々から一転、嵐のような渦にのまれていく。 ■毎日頑張る全ての人へ送る超・脱力系お仕事コメディー 無能の鷹(10月11日[金]スタート、毎週金夜11:15-0:15ほか、テレビ朝日系) はんざき朝未による同名コミックを実写ドラマ化。従来の作品とは一線を画す、肩の力を抜くどころか“膝カックン”してしまうような新時代の超・脱力系お仕事コメディー。想像を絶する無能なヒロイン・鷹野ツメ子を菜々緒が演じる。スマートな身のこなしに落ち着いた声、自信に満ちあふれているのに謙虚な立ち居振る舞い。どこからどう見ても中堅エース級の風格を備えているのに、実は衝撃的に無能な鷹野。一方、本当は仕事ができるのに無能そうな残念サラリーマンの鶸田(ひわだ)(塩野瑛久)は、入社早々に社内ニートとなっている鷹野の相棒役を押し付けられる。 ■無愛想な学校医と小学生の保健室ヒューマンドラマ 放課後カルテ(10月12日[土]スタート、毎週土曜夜9:00-9:54、日本テレビ系) 日生マユの人気コミック「放課後カルテ」を松下洸平主演でドラマ化。小学校を舞台に、口も態度もでかい小児科医・牧野(松下)が、その観察眼で“言葉にできないSOS”を見抜き、未来へ向かう子供たちの背中を押す保健室ヒューマンドラマ。“学校医”として、小学校の保健室に常駐することになった牧野は、常に無愛想で、教師・児童関係なくにらみつけるため児童からは怖がられ、文句ばかりで口も態度も大きいため教師からも不評。そんな牧野だが、病気を診る目だけは確かで、児童の小さなサインを見逃さず、隠れた病とその原因に向き合っていく。 ■現役世代の欲望をあぶり出し描くクライムサスペンス 土曜ドラマ「3000万」(10月5日[土]スタート、毎週土曜夜10:00-10:49ほか、NHK総合ほか) 2022年、NHKが新たに立ち上げた脚本開発チーム“WDRプロジェクト”。本作は複数の脚本家が“ライターズルーム”という場に集い共同執筆する、海外ドラマの手法を取り入れ、4人の脚本家により紡がれるオリジナルドラマだ。日々の生活、子育て、チャンスのない社会、将来への不安などさまざまな思いが渦巻く世の中に生きる現役世代の欲望に着目。思わぬアクシデントと出来心をきっかけに、人生が激変してしまう家族の物語となっている。誰もが余裕なく生きる社会の痛みをえぐり出す、“病みつきになるエンターテインメントドラマ”を描く。キャストは、主人公でコールセンターの派遣社員として働く佐々木祐子役を安達祐実、その夫・義光役を青木崇高が演じる。 ■中日ドラゴンズとタッグのスポーツエンターテインメント バントマン(10月12日[土]スタート、毎週土曜夜11:40-0:35、フジテレビ系) 鈴木伸之が主演を務めるスポーツエンターテインメント。中日ドラゴンズ全面協力の下、プロ野球選手の第2の人生を描く。ドラゴンズのホームランバッターとして活躍していたものの、戦力外通告を受けてしまった主人公・柳澤大翔(鈴木)。自らの野球人生を終わらせるわけにはいかないとトライアウトを受けるが、大翔にオファーしたのはプロの球団ではなく一般企業だった。さらに、送りバントのように誰かにチャンスを提供する「バントマンになれ」という指示を受ける。子供の頃から花道を歩んできた大翔は、これまでと真逆の地味な役回りに葛藤する。 ■昭和の高度経済成長期と現代を結ぶ、壮大なヒューマンラブエンターテインメント 海に眠るダイヤモンド(10月スタート、毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系) 1955年からの石炭産業で躍進した長崎・端島と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、そして家族の壮大な物語。主演は神木隆之介が務め、「アンナチュラル」(2018年)、「MIU404」(2020年、共にTBS系)などを手掛けた、脚本・野木亜紀子、監督・塚原あゆ子、プロデューサー・新井順子らヒットメーカーによるオリジナル作品で初の日曜劇場主演に挑む。 神木が演じる鉄平は、端島の炭鉱員の家で生まれ育ち、明るく真っすぐな性格。中学卒業後は長崎の高校・大学へと進学したが、大好きな端島のために働きたいという一心で帰郷。鷹羽(たかば)鉱業の職員として働き始めるところから物語が動きだしていく。また、鉄平を取り巻くキャストとして、斎藤工、杉咲花、池田エライザ、清水尋也、土屋太鳳らが出演。主演級の実力派俳優が集結し、これまでの日曜劇場と一線を画す、時代を超えたヒューマンラブエンターテインメントが描かれる。 ■清原果耶主演、そっと心を軽くするヒーリングドラマ マイダイアリー(10月20日[日]スタート、毎週日夜10:15-11:09、テレビ朝日系) 主人公が各話、ささいなきっかけから過去の大切な思い出を振り返る構成で進むヒューマンドラマ。自分と他人との間に見えない距離を感じ、言語化できない悩みを抱える若者たちの等身大の姿と、彼らが次第に互いを受け入れ合うことで、やがて心の居場所となっていく様子をノスタルジックに描き出す。 社会人1年目の恩村優希(清原果耶)は、母親から「優しい人になりなさい」と育てられ、そうありたいと願うも、“優しさ”に悩んでいる。そんな優希は、ふと大学時代を共に過ごした仲間との何げない日常を思い出す。学生時代は家庭教師のアルバイトをしながら学校へ通い、仲のいい友人と一緒に講義を受けるという、ありふれた生活を送っていた。しかし、あるときから恋人と音信不通の状態が続き、大学生活にも物足りなさを感じてくる。そんな中、桜の木の下で夢中で数式を書く不思議な青年と出会う。この偶然をきっかけに、優希の毎日が動きだす。 ■世界中で愛される四姉妹の物語が、令和の日本によみがえる 若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―(10月6日[日]スタート、毎週日夜10:30‐11:25、日本テレビ系) 原案はルイーザ・メイ・オルコットが手掛けた不朽の名作「若草物語」。「もしあの四姉妹が令和ニッポンに生きていたら…」という着想から、舞台を現代の日本に置き換えて描く。主演は堀田真由。ストーリーの中心となる町田家の四姉妹を、堀田、仁村紗和、畑芽育、長濱ねるが演じる。勝ち気で口が達者な次女・涼(堀田)、結婚願望強めの長女・恵(仁村)、したたかで甘え上手な四女・芽(畑)、心優しくおっとりとした三女・衿(長濱)。人生の難題にぶつかってはトライ&エラーを繰り返し、幸せを模索する四姉妹のそれぞれの幸せを追い掛ける。 ※『月刊ザテレビジョン』2024年10月号