CS絶好調の山崎稜「僕は楽しみ」“琉球優勢”の声も刺激に…広島は下剋上ラストスパートに思い込める
■ “覚醒中”のCS男「自分なら決められる」
今シーズン広島に加入した山崎は、ファイナルで1年目の集大成を見せる。「最初はなかなか期待に応える活躍ができず、ファンの方も『山崎ダメじゃん』と思っていたと思うけど、それを払拭できるように頑張ってきた」と振り返りつつ、「チームにもたらす影響力を考えるようになって、もっとチームが勢いに乗れるように最初からやり続けなければいけないという責任感が大きくなった」と自身の変化を明かし、「最後は今までの自分がやってきたことが間違っていなかったと証明したい」と力を込めた。 今では“広島の顔”になる活躍を見せる山崎は、CSでも「一段と気が引き締まって自分の気持ちも高まった。自分がもっとプレーで引っ張ろうという思いがある」と好調ぶりを発揮。チームが苦しい時に光る武器の3ポイントシュートはCSの5試合で成功率55.9パーセントをマーク。「今までやってきたことを信じているし、自分なら決められるという思いはずっと持っている」と自信を口にした。 広島は今シーズン限りで現役を引退する朝山正悟の“花道”もかかっている。チームは「少しでも長く朝さん(朝山)と一緒にバスケットをしたい」という思いで戦ってきた。メイヨは、「選手生活の最後に優勝できたら朝さんにとって特別な日になるし、チームとしてもいい流れで来ているので、しっかり勝ち切って朝さんにチャンピオンリングを持って帰ってもらいたい」と思いを明かす。 負傷離脱した寺嶋や引退する朝山、支えてくれたブースターたち、いろんな人への思いも背負って初優勝を目指す今季最後の大舞台。まずは気持ちで負けられない。三谷は、「小手先のレベルではなくて、気持ちのこもったプレーを続けることで勝利につながると思う。どんなプレーも全力で勝ちたい気持ちを前面に出していくことが一番大事」と下剋上に向けて闘志を燃やしている。 取材・文=湊昂大
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