「怒るのは、他人を支配したいから」「妬む人は責任転嫁をするから」心の不安定に効く、アドラーの名言6選
フロイト、ユングと並ぶ「心理学三大巨頭」の一人、アルフレッド・アドラー。「すべての悩みは、対人関係の悩みである」と断言し、その悩みを解決するシンプルかつ具体的な方策を提示するアドラーの心理学は、ビジネスをはじめ幅広い分野に活用されている。人と社会について本質を鋭く突くアドラーの言葉こそ、混迷の時代を生きる私たちの生きる道標になるはずだ。『超訳 アドラーの言葉』より、一部を抜粋・再編集して紹介する。 【写真】「優れていたい」が強すぎると病的になる。アドラー的、劣等感との付き合い方
楽観的であれ
楽観主義の人というのは、性格が大筋でまっすぐの方向をとる人のことだ。 彼・彼女たちは、どんな困難にあったとしても勇敢に立ち向かい、不用意に不安に感じたり、嘆きすぎることはない。自信をもち、人生に対する建設的な態度をとる。周囲に対しても、過度に要求することもない。 自分の力を信じており、自分がとるに足らない存在だとは思っていないから、彼・彼女たちは、困難な出来事にあったとしても、自分を弱く不完全であると考えるきっかけを見つけるような人たちより、耐えることができる。また、「間違えても、また挑戦すればいい」と確信して、冷静でいられるのだ。
不安に思う人は少しの変化も不安だ
不安を抱く人は、自分のことばかりを心配して他の人のことはほとんど考えられないような人だ。人生で困難なことが起きた場合に、そこから逃げることを学んだとしたら、不安が付け加えられることによってさらに強化され、確固たるものになる。 何かを始めようというとき、最初に抱く感情が、いつだって「不安」という人がいる。 そういう人は、いつもの状況から少しでも変化があれば、恐れを抱くものだ。
怒るのは「他人を支配したい」から
人間の力を追求するがゆえの支配欲を象徴する情動は、「怒り」だ。怒っている人は、いま抱えている問題を、「いち早く、力ずくで、打ち負かす」という目的をはっきり示している。 こうした知識をもっていれば、「怒っている人」というのは、「力をふりしぼってひたすらに優位性を示したい人」だということがわかる。認められようとする努力は、しばしば権力を得ようとする陶酔感に変わる。 この種の人は、自分の権力(自分には力があるという感覚)が少しでも脅かされると、怒りを爆発させる。 彼・彼女らは、これまでの経験から、怒りを示すことで、最もたやすく他人を支配することができ、自分の意思を押し通すことができると感じている。