「瀬戸内海でも津波はすぐ来る」能登半島と“同じタイプ” 海底活断層が複数存在 地盤隆起のおそれも 広島湾の海底活断層は危険度“最高ランク”(Sランク)評価
昭和のはじめに起きた前回の南海トラフ地震が発生する前、西日本各地では大きな内陸地震が相次ぎました。 ■瀬戸内海でも「すぐに津波が到来」 地形的に影響が長引くおそれ 広島県がまとめた県内に影響を与える可能性がある地震の被害想定です。南海トラフ地震、芸予地震と同じタイプの地震、海底の活断層の3つのタイプからそれぞれ一つずつあげています。 県内で予想され津波で到達水位が最も高いのは南海トラフ地震で4メートル。ただ、「岩国沖―広島湾活断層」でも3.1メートル、芸予地震と同じタイプのプレート内地震でも2.7メートルが予想されています。 一方、地震発生後に最大の高さの津波が到達する時間は、「南海トラフ地震」では地震発生から4時間以上経過してからとなっていますが、「岩国沖―広島湾活断層」の想定ではわずか18分後です。さらに津波の影響が出始めるのは地震発生から「0分後」とされています。つまり地震発生直後から何かしらの津波の影響が出るという想定です。 そしてこの3つのタイプの地震ともに、想定される死者の原因のほとんどが「津波」によるものとされています。 津波のメカニズムに詳しい中央大学の有川太郎教授は、瀬戸内海という地形が、津波のふるまいに大きな影響を与える可能性があると指摘します。 中央大学理工学部 有川太郎教授(港湾工学) 「瀬戸内海の場合だと津波が中に入ってきて、なかなか外に出にくい。何回も瀬戸内海の中では反射・往復している。その中で、場合によって反射しているものと、別の方から来る津波が合わさって大きな津波になることがあるのと、なかなか反射している津波のエネルギーは消えない。」 「もしかすると1~2日くらい行ったり来たりする可能性もあるので、いつ警報を解除するかとか、場合によっては半日経ったあとに津波が大きくなってそこで被害を及ぼすことも考えられる。」 あらためて瀬戸内海でも、すぐに津波に襲われる危険性があることをあらためて認識する必要があります。
中国放送
【関連記事】
- 「西日本は南海トラフ発生前の地震活動期」能登半島地震 “流体の影響”研究する専門家指摘 阪神・淡路大震災前より “切迫”評価 危険度「最高ランク」の活断層とは
- 「『ママ来たよ 起きて』 叫んだけれど息子(7)は息を引き取った」 明かされた両親の思い 眠気におそわれ赤信号で… 男(63)の後悔と下された判決
- 実の父親からの性的虐待は保育園のころから…「このままじゃ生きられない」女性の訴えは届くか
- 「死ぬかい?」「いいよ」老老介護の末の “承諾殺人” おしどり夫婦が残したもの…
- アンガールズ・山根さん「未知の昆虫」大発見!その名は「モトナリ」 テレビ番組ロケで新種を捕まえる 国際的学術誌も認定「日本のコメディアンが発見した」