「瀬戸内海でも津波はすぐ来る」能登半島と“同じタイプ” 海底活断層が複数存在 地盤隆起のおそれも 広島湾の海底活断層は危険度“最高ランク”(Sランク)評価
もし、広島湾の海底を走る活断層で地震が起きると、能登半島と同じようなことが広島県でも起こるおそれがあると指摘します。 京都大学防災研究所 西村卓也教授(地震学) 「広島湾のあたりの断層がもし動くと極めて陸に近い断層。かつ多くの断層が『逆断層』というタイプで地面に段差ができるような能登と同じような断層。特に津波が出やすいタイプ。 また、津波だけでなくて、能登で起きたように海岸が隆起して漁港が干上がったりする災害も起こることがあるような地域」 ■「南海トラフ地震だけではない」西日本に潜む地震リスク 今後30年以内に70%から80%の確率で起こるとされる「南海トラフ地震」。マグニチュード8から9の「巨大地震」によって、最悪の場合、死者は全国で32万人以上と想定されています。ただ、西日本では南海トラフ地震が起こる前の「地震活動期」にすでに入っているといいます。 京都大学防災研究所 西村卓也教授(地震学) 「主に中部、近畿、中国、四国、南海トラフから比較的距離が近い所の地震は、南海トラフから非常に大きな影響を受けて、南海トラフ地震の前50年、後10年くらいの間に集中する『地震活動期』が知られている。 前回の南海トラフ地震、昭和東南海地震(M7.9 1944年)、昭和南海地震(M8.0 1946年)のあとしばらくこの地域では大きな地震がなかったが、1995年の阪神・淡路大震災(M7.3)以降、鳥取県西部地震(M7.3 2000年)、鳥取県中部地震(M6.6 2016年)があり、また熊本地震(M7.3 2016年)を含めて、徐々に地震活動が高まっているのではないかという感覚がある。 次の南海トラフ地震に近づいているために起こり始めているのではないか、活動期に入っているのではという印象を持っている。」 南海トラフ地震は、「海側のプレート」と「陸側のプレート」の境界付近が広い範囲で大きくずれるため巨大地震となります。それに対して、近年、西日本で相次いでいるのは、地表付近の活断層を震源とする「内陸地震」です。南海トラフ地震に比べて地震の規模は小さいものの、地表のすぐ近くで起こるため激しい揺れを伴います。
【関連記事】
- 「西日本は南海トラフ発生前の地震活動期」能登半島地震 “流体の影響”研究する専門家指摘 阪神・淡路大震災前より “切迫”評価 危険度「最高ランク」の活断層とは
- 「『ママ来たよ 起きて』 叫んだけれど息子(7)は息を引き取った」 明かされた両親の思い 眠気におそわれ赤信号で… 男(63)の後悔と下された判決
- 実の父親からの性的虐待は保育園のころから…「このままじゃ生きられない」女性の訴えは届くか
- 「死ぬかい?」「いいよ」老老介護の末の “承諾殺人” おしどり夫婦が残したもの…
- アンガールズ・山根さん「未知の昆虫」大発見!その名は「モトナリ」 テレビ番組ロケで新種を捕まえる 国際的学術誌も認定「日本のコメディアンが発見した」