ハーレーダビッドソンやBMWなどバイクブランド自身のカスタムバイクも目立った「ホットロッド・カスタムショー」
解釈の幅は無限大と思わせるようなメーカーカスタムの充実ぶり
12月1日にパシフィコ横浜で開催された「ヨコハマ ホットロッド・カスタムショー2024」には数百台に上るカスタムマシンが集結した。 【写真集】シボレー、トヨタ、ハーレーダビッドソンなど心躍るカスタムカー&カスタムバイクをもっと見る ホットロッドの名前が示すとおり、そもそもはカスタムカーが主役だった感もあるが、カスタムバイクの出展台数も増加傾向にあり、その存在感は年を追うごとに増している。国内にカスタムファクトリーがこんなにあるのかと驚く一方、バイクブランド自身によるカスタムバイクの充実ぶりも注目に値する。 とりわけ、今回ハーレーダビッドソンが出品したローライダーSTのレーサーカスタムは、ハーレーダビッドソン ジャパン自ら、国内の実力派ファクトリーへ依頼し製作したマシンであり完成度と注目度は群を抜くと言っても過言ではないだろう。 カーボン製フェアリングや、レースポジションのシートステー、あるいはそのマシンのためだけに製作されたカスタムホイールなど、どこを見ても「本気」を感じさせるマシンは、東京都小平市で10年以上ハーレー専門ファクトリーを続けてきたJoyrideによるフルカスタムメイドだ。
多くのブランドがカスタムバイクの存在感を強くアピール
今年のホットロッドカスタムショーにはインディアンモーターサイクルや、ロイヤルエンフィールド、BMWといったメーカーも自慢のカスタムバイクを出品していた。 彼らは毎回オリジナリティーあふれるマシンで見る者を楽しませてきたが、今回もまたチョッパーやレトロレーサーなどカスタムの可能性を存分に感じさせてくれた。 例えば、インディアンモーターサイクルは今回のショーのテーマである「チョッパー」を出品。同社のミドルレンジを担うスカウトをベースに、フロントエンドを高く延長。またタンクの造形やペイントなどNYチョッパースタイルに仕立て上げた。レトロな雰囲気を醸しつつ、インディアンらしい洗練されたプロポーションを見せるのはさすがファクトリーカスタムといえよう。 レトロといえば、ロイヤルエンフィールドのミドルレンジを担うショットガン650が、往年の耐久レーサー風に変身しているマシンも注目の的だった。アメリカのエクストリームシーンで勇名をはせる「icon1000」によるフルスクラッチビルドで、2灯をイメージさせるフェアリングやクイックフィラー風のタンク、あえて突出させたバッテリーなどオリジナリティーあふれる出来栄えだ。 そして、BMWは今年デビューしたてのR12を使い、カフェレーサーをモダンに解釈したマシンを出品。ハンドルバーを極限まで低くレイアウトしなおし、タンクからシートカウルまで一体感を持たせたことで独特なスタイルを見せてくれた。また、往時のBMWをほうふつさせるシックなカラーも見どころだ。 日本のカスタムカルチャーは今や世界のトレンドをけん引するようなセンスと熱量をたたえているに違いない。今回のショーを見逃したのであれば、ぜひ次回はご自身の目で確かめることをおすすめしたい。カスタムに縁遠い方だとしても、必ずや胸の高まるマシンに出合えるはずだ。
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