“予備選挙で政権転覆を企てた”国家安全法違反の罪 香港の民主派元議員らに最高で懲役10年の判決
香港の裁判所は、候補者調整のための予備選挙で政権転覆などを企てたとして、香港国家安全維持法に違反した罪に問われていた民主派の元議員らに対し、最高で懲役10年の判決を言い渡しました。 香港の民主派議員らは2020年、立法会選挙の候補者の調整に向け、独自に予備選挙を行っていましたが、これについて香港当局は、過半数の議席を獲得して行政長官を辞職させ、政権を麻痺させることを企てたなどと判断。元立法会議員ら47人が「香港国家安全維持法」の国家政権転覆罪で起訴されていました。 香港の裁判所は5月、2人については無罪を言い渡していましたが、きょう、残る45人に対し、懲役4年2か月から10年の判決を言い渡しました。 予備選挙を仕切った戴耀廷被告は懲役10年、「雨傘運動」のリーダーとして知られる民主活動家の黄之鋒被告は懲役4年8か月となっています。 中国外務省 林剣報道官 「いかなる人間も民主の看板を掲げて違法活動に従事し、法の裁きから逃れようとしてはならない」 中国外務省の林剣報道官は19日、会見でこのように述べ、「中国政府は香港特区が国家の安全を維持し、国家の安全に危害を加える活動を法に則って罰することを断固支持する」と強調しました。 また、今回の判決を批判したオーストラリアなどを念頭に、「西側の国家が個別の事件を利用して中国の内政に干渉し、香港の法治を中傷して破壊することに断固反対する」と反発しました。
TBSテレビ