「とても良い感触」トミー・フリートウッドの新相棒はテーラーとの“共作”
4週間ぶりの出場だったトミー・フリートウッド(イングランド)は欧州ツアー「アブダビ選手権」(ヤスリンクス/UAE)を通算20アンダー6位で終えた。初日には1イーグル8バーディでコースレコードとなる「62」をマーク。好調の背景には、ある“新兵器”の存在があった。 【画像】「パリ五輪」メダリストで“パシャリ”
フリートウッドはトーナメントに出場しなかった間、テーラーメイドと新作パターの設計に取り組んだ。誕生したのが「テーラーメイドTPソト トラスTFプロトタイプ」。メーカーの技術と自身の好みを融合させた、まさに理想のモデルだ。 大会初日を首位で終えたフリートウッドは、「テーラーメイドのチームが素晴らしい仕事をしてくれた。とても良い感触だ」と話した。
「パリ五輪」で銀メダルを獲得し、毎週のように上位争いをするフリートウッドに弱点を見出すのは容易ではない。しかし、グリーン上においては、常に安定感があるわけではないようだ。今季のストロークゲインド:パッティングのランキングは87位。14位だった昨季と比べ、大幅なダウンとなっている。 日々ツアーに追われるフリートウッドにとって、自分に合うものを模索し、テストに費やした時間は充実したものだったという。「別の新しいものを使って練習するのには完璧だったね。僕は自分の用具や、新しいものをテストするのが大好きなのだけど、最近はたっぷり時間を取るのが難しい。重要でない大会は一つもないように思えるから、スケジュールはぎっしりなんだ」 新パターの設計は、フリートウッドがテーラーメイドの本社を訪れた5月に始まり、その後はシーズンを通じて彼とパターのチームが腰を据え、協議を続ける中で完成に至った。「自分が興味のあることに没頭できた時間は良いものだったね」とフリートウッドは振り返る。
その結果、彼がこれまで使ってきた オデッセイ ホワイトホットプロ#3の特性を引き継ぎつつ、インパクト時の安定感が向上したパターが完成した。2020年に初めて登場したトラスホーゼルを活用しており、トップラインとともに複数のコンタクトポイントを作ることで、ストローク中のトルクと捻れの量を軽減させる仕組みになっている。 また、角度45度の溝がボールに順回転を与えるピュアロールインサートを搭載。この機能は、世界ランク1位のスコッティ・シェフラーが使用するスパイダー ツアーX Lネックパターの持つ最も優れた特性の一つでもある。
果たしてフリートウッドは今後、今季のシェフラーが見せたようなパッティングの改善を見せることになるのか? 新たな相棒を武器に次戦の欧州ツアー最終戦「DPワールド ツアー選手権 ドバイ」を戦う。 (協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)