阪神・岡田監督 ため息「ええチャンスやったけど」井上&野口スタメン抜てきも沈黙 1安打完封負け
「オープン戦、ヤクルト1-0阪神」(24日、ANA BALL PARK浦添) チャンスを生かせなかった若虎にもどかしさが隠せなかった。「今日なんかええチャンスやったけど、そのへんやわなあ」。阪神・岡田彰布監督は浮かない表情でため息をついた。スタメンに抜てきされた井上、野口がそろって2打数無安打と沈黙。虎将の起用に応えることはできなかった。外野両翼のポジション争いに身を投じている2人にとっては、悔いだけが残った。 【写真】岡田監督 控え組先発は主力に「ありがたみを分からせようと思ったんや」 「5番・左翼」の野口は二回の第1打席で石川の129キロ直球に差し込まれ右飛に倒れた。1月に44歳を迎えた球界最年長左腕の緩急に翻弄(ほんろう)された。五回の第2打席では石山の初球に手を出して三ゴロ。「(アピールの)気持ちはあるが空回りした。いつもの自分を出せていない」と焦りを口にした。 「6番・右翼」の井上は空振り三振と遊ゴロで外野に打球を飛ばせなかった。持ち味のパワーを実戦で誇示することができず「もう自分のやることだけ」とうつむいた。 今キャンプで残された実戦は25日の中日戦(北谷)のみ。岡田監督は「明日(のスタメン)は普通通りにいくからな」と明言しており、若手にとっては事実上のラストチャンスだった。3月に入ると1軍のオープン戦と並行して2軍の教育リーグも始まる。現在1軍には野手22人が帯同しているが、指揮官は「4人も5人も下(2軍)に行かなあかんやろ。それはみんな分かってると思うからな」と、キャンプ終了後に新たな振り分けを実施すると断言した。 井上や野口、この日出番のなかった福島らにとって与えられるチャンスはあと1打席あるかないか。生き残りを懸けた懸命な姿を示すしかない。