被災の千枚田稲刈り 輪島
能登半島地震で被災した輪島市白米(しろよね)町の国名勝「白米千枚田」で3日、棚田を借りている「オーナー会員」らによる稲刈りが本格的に始まった。オーナー会員や地元ボランティア団体「千枚田愛耕(あいこう)会」のメンバーら約20人が、地震に負けずにたくましく育った「能登ひかり」の収穫に汗を流した。 初日は石川県内外から3人のオーナー会員が稲刈りに参加し、愛耕会メンバーの指導の下、鎌を使って稲を刈り取り、わらで結んだ。 今年初めて会員となり、田植えに参加した高木美保子さん=名古屋市=は「昔訪れた千枚田が地震で被害を受けたと知り、少しでも助けになりたいと思った。稲が大きく育って良かった」と喜んだ。 千枚田は元日の地震で大半の棚田にひびが入り、あぜが損壊した。今年の作付けは難しいとみられていたが、愛耕会メンバーらが修復し、約120枚で耕作できる環境を整備。5月に愛耕会メンバーやオーナー会員らが田植えを行った。 稲刈りは8日まで続ける。8月31日から実施予定だったが、雨の影響で延期されていた。 ●金沢30度下回る 3日の石川県内は気圧の谷や湿った空気の影響で曇り、正午までの最高気温は金沢29・4度、輪島29・2度と、30・0度となった小松を除く10観測地点で30度を下回った。 金沢地方気象台は能登に高潮注意報を出し、夕方ごろまで注意を求めている。 ●梅雨明け1日早く 気象庁は梅雨期間の確定値を発表し、8月1日としていた北陸の梅雨明けを7月31日ごろに修正した。6月22日の梅雨入りは変わらない。