「野球界でどういう評価をされているのかを聞いてみたい」 ソフトバンク石川柊太がFA宣言 球団事務所に書類を提出
国内フリーエージェント(FA)権を初取得したソフトバンクの石川柊太投手(32)が8日、みずほペイペイドーム内の球団事務所を訪れ、申請書類を提出した。FA宣言した石川は「自分が野球界でどういう評価をされているのかを聞いてみたいのが一番。自分の中でもどういう選択があるか分かっていての宣言ではない。新たな価値観や選択が生まれてくるかもしれない。そういう経験ができる一つのきっかけなので不安もありながら楽しみ」と話した。 ■書類を手にペイペイドームに現れた石川【写真】 11年目の今季は7勝を挙げた石川の年俸は1億2000万円(金額は推定)で、人的、金銭ともに補償が発生しないCランクとみられる。権利行使した選手は14日に「FA宣言選手」として公示され、15日から交渉可能となり、石川はオファーがあった球団の条件を聞いた上で、残留を含めた決断を下すことになる。 石川は育成ドラフト1位で創価大から2014年にソフトバンクに入団した。16年に支配下登録されると、20年には先発ローテの一角として11勝3敗、勝率7割3分6厘で最多勝と最高勝率のタイトルを獲得。23年8月18日の西武戦では育成出身選手史上2人目の無安打無得点試合も達成するなど、通算185試合の登板で56勝41敗、3・32の成績を残している。プロ11年目の今季は15試合の登板で7勝に終わったが、優勝争いが本格化した8月以降の先発6登板で5勝を記録した。 石川の今季年俸は人的、金銭ともに補償が発生しないCランクとみられ、争奪戦に発展する可能性がある。一方で、ソフトバンク側は来季も必要な戦力として複数年契約を用意し、慰留に努める方針を固めている。石川自身は球団に認められる宣言残留を含め、正式オファーを受けた球団の話を聞いた上で、今後についての決断を下すようだ。 ソフトバンクの国内FA宣言は19年オフの福田秀平以来5年ぶり。当時もCランクということもあり、残留を求めるソフトバンクを含む6球団の大争奪戦に発展し、ロッテ移籍を決断した。22年オフには千賀滉大が海外FA権を行使し、米大リーグ・メッツに移籍した。今季は甲斐拓也捕手(32)らも国内FA権を新たに取得しており、今後の動向が注目される。 【#OTTOホークス情報】
西日本新聞社