「世界でも経験ない複雑なオペレーション」 クルーズ船対応について加藤厚労相
加藤勝信厚労相は21日、閣議後の記者会見で、多くの乗客が新型コロナウイルスに感染したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から、ウイルス検査が陰性で健康観察期間の14日間を経た人の下船がきょうにも終わることに触れ「今後も作業は続くが、一区切りと言える」と話した。
また、これまでに200人以上の医師をはじめ、自衛隊、消防関係者などの協力を得てきたと述べた上で、「新型ウイルスと言う新たな感染症の診察や搬送をクルーズ船内で実施する、ある意味では世界でも経験のない複雑なオペレーションに、場合によっては本人も感染するかもしれない中で従事していただいた」などとして感謝の意を示した。 一方、「14日間、場合によってはそれ以上(乗客が)船内に閉じこもっているという問題を指摘する声もいただいた」と言及。クルーズ船への対応については「トータルとしてぎりぎりの判断で決めさせていたただいた。(ただ)これまでの限定されたデータに基づいたもので、分からない部分もある」と課題が残っていることも認めた。今後は、下船した乗客に対する健康観察を続け、不要不急の外出を控えてもらうなど要請していくという。 加藤厚労相は、昨夜G7各国の保健大臣と電話会議を行ったことも報告し、「各国からは、自国民が日本の医療制度の中で支援を受けたことに対して暖かい感謝の言葉をいただいた」と話した。