武豊騎手騎乗のダービー馬「キズナ」のCD発売話題に
いま、ダービー馬「キズナ」が話題だ。馬名の由来は「絆」だが、この2月にCDが発売され、さまざまな絆の物語を楽曲に乗せて関根奈緒が歌っている。これまでも、「走れコータロー」(ソルティー・シュガー)や「さらばハイセイコー」(増沢末夫)といったヒット曲のほか、ディープインパクト、テンポイント、オグリキャップ、トーカイテイオーなど競走馬の曲は多々あるが、キズナには人々の思いが詰まり、既成の楽曲とは趣を異にする。
人間同士のつながりの大切さを示す意味を込め
キズナは凱旋門賞にも出走したダービー馬(牡馬)である。父ディープインパクト、母キャットクイルという血統で、デビューは2012年、京都競馬場の芝1800メートルの2歳新馬戦だった。一番人気に応えて勝利を飾り、その後も活躍を見せている。主な勝ち鞍は2013年の東京優駿(第80回日本ダービー、GI)、ニエル賞、京都新聞杯、毎日杯、2014年の大阪杯など。デビューから2連勝。その後は主戦を武豊騎手が務めている。 武豊騎手は2005年の父・ディープインパクト以来のダービー制覇を果たし、さらにディープインパクト父子ダービー制覇となった。それから陣営は、世界最高峰のレース凱旋門賞(2013年)へ挑戦したものの、残念ながら4着に終わった。 今回のCD制作を手がけたのは、競馬を中心とした映像制作会社サンライズプロ(大阪市北区)だ。CDプロデューサーはこう話す。 「キズナの物語は、第80回日本ダービーの勝利によって始まったと言ってもいいでしょう。“馬主と調教師と騎手の絆”“ディープインパクトとファレノプシス(キズナの姉)と武豊騎手との絆”、そして“キズナと1番人気を支持した多くのファンとの絆”…。そんな多くの絆があり、それを歌にし、たくさんの人に聴いて欲しいという願いからCDが誕生しました。キズナと言う馬名の由来は、東日本大震災が起きた時、色んな苦難を乗り越えた人々の努力に感銘したオーナーが人間同士のつながりの大切さを示す意味も込め、次の世代で一番良い馬をキズナ(絆)と名づけようと(馬名が)決まったのです」