「生活道路」の法定速度が60キロ→30キロに!事故から見える危険、進む対策は
去年、県内で発生した車と歩行者・自転車乗車中の事故を速度別で見てみると、時速30キロ未満の致死率に比べ、30キロ以上の致死率は20倍以上と急激にアップします。 西岡さん: 「一般的に衝突のエネルギーは速度が速くなればなるほどその2乗分大きくなるので、速度が速くなれば致死率も高くなる」
県内各地で進む“速度対策”
その速度対策として設置されたのがこちらのハンプ。道路の一部を隆起させ、通過する車両に上下の振動を与えることで減速を促します。 この商店街では現在2カ所に設置し、安全の確保につなげています。 ハンプ近くの住民: 「どうしても減速をするので一定の効果はあったんじゃないかな。朝晩は住み始めたころから危ないなというのは思っていたので、少しでも効果が出ているのはいいこと」
変わって大洲市の菅田地区。 大洲河川国道事務所 藤本副所長: 「こちらがゾーン30プラスのエリアのスタートになります」 ゾーン30プラス。警察が全国で進める最高速度・時速30キロの区域規制「ゾーン30」とハンプなど設置物を組み合わせ、生活道路をより安全な通行空間に整備したエリアです。 藤本さん: 「通り抜けが多い。速度がそんなに落ちていないというところがあるので、速度抑制を観点に整備している」
今年3月に整備が完了した菅田地区では、小学校と中学校を囲む外周およそ2.6キロの範囲を「ゾーン30プラス」に設定。エリア内には西予市にも設置されていたハンプを含む、主に4つの対策が施されています。
まず、ゾーン30プラスの入り口付近。設置されていたのは、段差舗装とイメージハンプです。 藤本さん: 「(段差舗装は)実際ガタガタと、線は段差があるし、イメージハンプは走ってくると立体的に見えるので、ドライバーに違和感を与えて速度抑制を促すような効果がある」 その先にはハンプも設置されています。
さらに進んでみると、見えてきたのは…緑色のカラー舗装。 藤本さん: 「ここに横断者がいる可能性がありますよというのを示してる。横断歩道も設置できない幅ということもあるので、法定表示ではない色で明示をしている」 道路と交わるように細い道が通るこちらの場所ではmドライバーから歩行者に気づいてもらえるような工夫がなされています。 藤本さん: 「このエリアを設定した目的である通過交通の抑制、速度の抑制が現実になればと思っているので、車のドライバーは意識をしてほしいなと思う」
実はこうした対策は、地域の住民の声が大きく反映されていると藤本さんは言います。 「交通安全というところでいくと警察に相談するのがいい。実際道路でなにか対策するとなればそこの道路管理者に言ってもらえれば、必要であれば対策はすると思う」 Q.そういった声はどんどん上げていいのか? 「あげていった方がいいと思う。それが交通事故の減少にもつながるので、そういう要望があればあげていってほしい」 私たちの声が道路環境を改善させ、痛ましい事故を減らすきっかけになるかもしれません。